燕時代の同僚が語る楽天石井采配の神髄 「年に1回あるかどうかのプレーを準備」

楽天・石井一久GM兼監督【写真:荒川祐史】
楽天・石井一久GM兼監督【写真:荒川祐史】

故野村克也氏に仕込まれたID野球

■楽天 1ー1 DeNA(29日・楽天生命パーク)

 楽天は29日、本拠地・楽天生命パーク宮城で行われたDeNA戦を1-1で引き分けた。就任1年目で首位ソフトバンクに1.5ゲーム差の2位(同日現在)につけている石井一久監督の采配には、どんな特徴があるのか。現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で計21年間捕手として活躍し、燕時代に石井監督とチームメートだった野球評論家・野口寿浩氏が現在地を解説し、今後を占った。

「ここまでは、意外に手堅いというか、オーソドックスという言葉がピッタリくる采配です。もっとガチャガチャ動かしてくるかとも思ったのですがね……」と野口氏は笑う。

 この日も石井監督は3度送りバントを命じ、全て成功させた。1点を追う7回、先頭の岡島が左前打で出塁すると、内田にバントで送らせ、続く打撃不振のディクソンに代打・横尾をコール。見事に同点左前適時打を引き出した。なおも1死一塁で、太田も送りバント。2死ながら走者を得点圏の二塁に進め、9番・村林に代打・辰己を送って勝ち越しを狙ったが、ここは空振り三振に終わった。

「走れる打者に当たりが出れば、もっと機動力を使える」

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