世代最速157キロ、明桜・風間の直球は「千賀のよう」 スカウト絶賛「1位の素材」
西武・渡辺GM「走り方を見れば、“いい投手”だってわかる」
全国高校野球選手権秋田大会は4強が出揃った。21日に実施予定の準決勝は、ノースアジア大明桜対横手、秋田商対秋田南の組み合わせとなった。注目は今秋のドラフト1位候補と言われるノースアジア大明桜・風間球打投手(3年)。右腕の投球を見ようと、11日の能代戦は11球団、18日の秋田戦は10球団18人のプロ野球スカウトが視察した。
スカウトがまず評価するのは、なんといっても150キロを超える速球だ。延長10回を155球、7安打12奪三振3失点で完投した秋田戦では4回に、世代最速とされている高知・森木大智投手、大阪桐蔭・関戸康介投手がマークした154キロを超える157キロを計測。その後もコンスタントに150キロ台を連発し、延長に入っても球威は落ちなかった。
楽天・宮越徹スカウトは「強さと、ベース上の速さがある」と評価した。「ベース上を通過した時の速さがある。うちでは岸や涌井の直球は終速も速い。球を押し込む強さもある。ソフトバンク・千賀のような直球を投げている」と、NPBの第一線で活躍する投手の名前を挙げ「(ドラフト)1位の素材」と断言した。
「走り方を見れば、“いい投手”だってわかる」。西武・渡辺久信GMは、18日に初めて風間を生視察したというが、走る姿で良い投手だと確信したという。「スパイクで地面を噛んで走っている。下半身のバネが効いていて運動能力の高さがある」と説明する。その言葉を裏付けるように明桜・輿石重弘監督も「何をしても身のこなしがいい。サッカーやダンスも上手」と語っている。さらに渡辺GMは、真上から投げ下ろすフォームにも注目。「直球の角度があってなかなか打てないと思う」と評価した。
秋田戦で延長10回を1人で投げきり、スカウトの評価をさらに上げた。巨人・水野雄仁スカウト部参与は「甲子園という舞台で投げるところを見たい逸材」と期待を示した。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)