不運だった内川&坂口…バンデンら助っ人右腕が不調 ヤクルト、前半戦の誤算は?
守護神の石山は中継ぎに配置転換、坂口は自打球受けて戦線離脱
昨年まで2年連続最下位のヤクルトは今季前半戦を42勝32敗9分けのリーグ3位で折り返した。首位・阪神とは2.5ゲーム差で、2015年以来のリーグ制覇も射程圏内。山田哲人&村上宗隆内野手の“侍ジャパンコンビ”が強力打線を牽引し、課題とされていた投手陣もチーム防御率はリーグ4位(3.81)と健闘した。一方で期待通りの働きができなかった選手もいた。
投手では今季加入したリック・バンデンハーク投手だろう。昨年まで6年間在籍したソフトバンクでは通算43勝(19敗)をマーク。先発の柱として期待されたが、2試合に登板して1敗、防御率15.43に終わった。もう1人の新外国人右腕サイスニードも5試合で1勝1敗、防御率5.09だった。ただ、7月27日のオリックスとのエキシビションマッチでサイスニードが5回1失点、バンデンハークは4回1失点と好投したのは明るい材料だろう。
救援陣では守護神・石山泰稚投手が不調。前半戦は32試合に登板して0勝4敗10セーブ、防御率4.85に終わった。5月21日のDeNA戦で敗戦投手になり、中継ぎに配置転換。しかし、状態が上がらずに6月20日に出場選手登録を抹消された。それでも7月8日に1軍復帰した後は3試合連続無失点。後半戦へ復調を予感させた。
野手ではベテランが苦しんだ。ソフトバンクから今季加入した内川聖一内野手は開幕直後に新型コロナウイルスの濃厚接触者に認定される不運。4月16日に復帰も上半身の張りで同19日に再び出場選手登録を抹消された。それでも5月25日に復帰し、前半戦の成績は打率.222(45打数10安打)。代打の切り札として7月9日の広島戦でサヨナラ安打を放つなど存在感を発揮しつつある。経験豊富な男の後半戦の活躍が期待される。
坂口智隆外野手も不運に泣いた。開幕3戦目(3月28日)の阪神戦で自打球を右ひざに受けて離脱。しかし、7月27日のオリックスとのエキシビションマッチで2安打を放ち健在ぶりをアピールした。雄平外野手は1軍出場機会はなかったが2軍で出場を続け、虎視眈々と1軍昇格を狙っている。8月4日に39歳の誕生日を迎える内川、そして坂口&雄平の37歳コンビ。後半戦は実績十分のベテラン勢の意地に注目したい。
(Full-Count編集部)