大谷翔平、MVP獲得は「残りすべて三振しても楽勝」 米メディアが断言するワケ
本塁打王争いで3位に後退したものの…
エンゼルスの大谷翔平投手は、2か月半にわたってトップを走ってきたア・リーグ本塁打王争いで3位に後退した。ライバルのブラディミール・ゲレーロJr.内野手は大谷の先を行く45本塁打を放っているばかりか、3冠王の可能性まで浮上している。そこで気になるのはMVPの行方だ。米国のスポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」によれば、大谷が「残り打席のほぼすべてで三振したとしても、楽勝」なのだという。
大谷は直近15試合で52打数9安打、3本塁打、打率.172に21三振という打撃不振にあえいでいる。一方でゲレーロJr.は同じく直近15試合で見ると打率.355、7本、ペレスは打率.300、7本塁打。これでは追い上げ、逆転を許すのも仕方がない。
「エンゼルスの天才ショウヘイ・オオタニは攻撃面でスランプに陥っている。これはア・リーグMVP争いに影響するか?」と題した記事では、ジョー・マドン監督の「以前も同じ状況になったことがある。引っ張りすぎていて、ストライクゾーン外の球にも手を出してしまっている。誰にとってもストライクゾーンを再整理することは大事なことだ。もう1つはもっとセンター方向を意識すること。そうすれば引っ張りすぎることはない。時には詰まってしまうこともあるかもしれないが、それは悪いことではない」というコメントを紹介し、打撃の状態が明らかに良くないことを伝えている。
それでも、大谷のシーズンMVP受賞は動かないだろうという。記事は「2人の攻撃面に集中して見るとMVP論争はおもしろいものになるが、オオタニがしていることははるかに強すぎて、誰がMVPに輝くかに疑問を投げかけるには及ばないだろう」としている。その理由として「それでも彼の今シーズンの成績は非現実的だ。他の全ての打者と違って、彼はエンゼルスのローテに入っているだけでなく、そのエースだ」と、二刀流をやり遂げる価値はライバルの打撃タイトルよりもはるかに大きいと位置付けた。
数字もこれを裏付ける。記事によれば15日(同16日)の試合前までに『ベースボール・リファレンス』が算出しているWAR(勝利寄与度)で大谷は7.7、ゲレーロJr.は6.0で8位。これも根拠に「今シーズンまだ数週間残っているが、オオタニが残り打席のほとんど全てで三振したとしても楽勝の最有力候補だというのが現実だ」と結論付けている。
(Full-Count編集部)