244億円契約直後の“急降下” 18年MVP男に米メディア辛辣「価値判断する必要が」
地区シリーズでブレーブスに敗退しシーズン終了
ブルワーズのクリスチャン・イエリッチ外野手の“急降下”ぶりが注目を集めている。12日(日本時間13日)に行われたブレーブスとのナ・リーグ地区シリーズ第4戦に4-5で敗れて今季が終了。2020年開幕前に、球団史上最高額となる9年総額2億1500万ドル(約244億円)で契約を延長した好打者の実力に疑問符が付き始めた。
ナ・リーグ中地区王者の早々の敗退に目を付けたのは米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」だった。コービン・バーンズやブランドン・ウッドラフ、フレディ・ペラルタら先発“ビッグ3”だけでなく、ジョシュ・ヘイダーを筆頭とした救援陣ら強力投手陣を擁しながらも、打線が沈黙したことが地区シリーズ敗退の主な理由に挙げた。
中でも指摘されているのがイエリッチの不振だ。2018年にMVPと首位打者に輝き、長打率とOPSでナ・リーグ1位。2019年も2年連続首位打者だけでなく、出塁率がナ・リーグ1位、長打率とOPSはメジャー1位と凄まじい活躍を見せていた。しかし大型契約を結んだ途端、コロナ感染や度重なる腰の故障の影響もあって成績が急降下してしまった。
117試合の出場にとどまった今季は打率.248、9本塁打51打点に終わったイエリッチ。ここ2年間の合計WAR(勝利寄与度)1.8は19年の7.0と比べ約1/4で、いかに低迷しているかが分かる。「オフシーズンに入った時点で、ブルワーズはイエリッチの価値をまず判断する必要がある。彼はMVPを獲得したときの姿を取り戻せるだろうか?」と厳しい論調で報じられている。
地区シリーズではアビサイル・ガルシア(15打数2安打)、コルテン・ウォン(15打数1安打)、ウィリー・アダメス(17打数5安打)ら主軸も不振にあえいだため、記事は敗退の原因を「イエリッチのせいだけではない」としているが、長期契約直後の失速だけに、周囲の見る目も厳しくなっている。
(Full-Count編集部)