「捕手はよしと思ったはず」大谷翔平“グリーンモンスター越え弾”を元捕手が再分析

エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】
エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

衝撃のグリーンモンスター越え弾を野口寿浩氏が分析「膝が万全になったのは大きい」

 エンゼルス・大谷翔平投手は投打の二刀流として9勝&46本塁打と大活躍を見せた。Full-Count編集部ではテレビ解説者としてMVPイヤーを見てきたプロ野球OBにインタビュー。今回は捕手として通算21年間プレーした野口寿浩氏。本塁打王争いを演じた46本塁打の中から印象に残った本塁打をピックアップしてもらった。

「普通ならフェンス直撃だろうね。あの打ち方をする打者はメジャーになかなかいない。あれだけ抜かれる(タイミングが外れる)と、完全に空振りになってしまう。泳ぎながらも粘って、しかもグリーンモンスター越え。凄かったな」。野口氏がこう称えたのは、5月14日(日本時間15日)の敵地・レッドソックス戦で放った11号ソロだ。6回、先発・ピベッタの外角カーブに反応。右手一本で拾って約11メートルの名物フェンスを越える一発となった。

 グリーンモンスター越え弾を、捕手目線ではどう見たのか。「『よし』と思ったら、最後に粘られて本塁打。これをやられたら、しょうがないなって感じがするよね。捕手も『よし』と思ったはず。バットのヘッドがもう一瞬、早く返ってしまうと内野フライだった」。まさに脱帽のアーチだった。

 強靭な下半身が可能にしたと野口氏は見ている。「膝が万全になったのは大きいと思う。不安もないからトレーニングもできただろうし、痛みがないから、泳がされても粘れることができたと思う」。体調万全だったからこその衝撃のアーチにつながった。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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