元ドラ1左腕は防御率16.62で戦力外に… 42年ぶり最下位、西武の補強はどうだった?
左腕ダーモディは未勝利のまま退団が決定
今季42年ぶりに最下位に沈んだ西武。143試合で55勝70敗18分に終わり、シーズン終盤に日本ハムにかわされた。では、開幕前、そしてシーズン中と西武が行った補強戦略は当たったのか。検証してみよう。
2020年シーズンが58勝58敗4分の5割で3位だった西武。2021年シーズンに向けてはさほど積極的に補強は行わなかった。ギャレットやニール、スパンジェンバーグといった助っ人外国人がチームに残留したため、開幕前にチームに加えたのはルーキー7人とマット・ダーモディ投手、日本ハムから戦力外となった吉川光夫投手だけだった。
左腕不足のチーム状況を改善するために加えた左腕2人だったが、ほぼ成果を生むことはなかった。新型コロナウイルスによる入国制限で来日が遅れたダーモディは5月3日のオリックス戦で来日初先発し5回無失点と好投。期待を抱かせたものの、その後は失点を続け、3回6失点と炎上した6月9日のDeNA戦後に登録抹消。8月には中継ぎに配置転換されたものの、結果は伴わずに未勝利のまま退団となった。
開幕1軍入りを果たした吉川は4月6日の楽天戦で1イニング8失点と大炎上。わずか5試合の登板で防御率16.62となり、4月9日に登録抹消。そのまま1軍登板はないまま、戦力外通告を受けた。シーズン途中には日本ハムとのトレードで公文克彦投手、平沼翔太内野手を獲得。公文は14試合に登板してわずか1失点。防御率0.79と結果を残した一方で、平沼は9試合で打率.154に沈み、9月21日にはファーム降格となった。
今季、ルーキー以外で新たに西武に加わったのは4選手。ただ、期待ほどの大きな成果は残すことができず、補強の“失敗”も今季の低迷の一因になったと言えるだろう。