驚異の飛距離に球拾い四苦八苦 小6ですでに36発、ヤクルトJr.選出の逸材スラッガー
神宮球場でスタンドに届く特大ファウル放った中嶋蒼空くん
軽く振り抜いた打球が柵を越え、林に消えていく。千葉県印西市で活動する少年軟式野球チーム「小林キラーズ」で捕手を務める小学6年生・中嶋蒼空(なかじま・そら)くんは、東京ヤクルトスワローズジュニアにも選出されたスラッガーだ。あまりの飛距離に打撃練習では、チームメートが柵の後方に守る。
昨年末に行われた小学生の軟式野球大会「NPB12球団ジュニアトーナメント」。優勝したドラゴンズジュニアの小久保颯弥くんが神宮球場の左翼席中段まで打球を飛ばし、大きな注目を集めたが、引けを取らない打球を飛ばしていたのが中嶋くんだ。
「入っていれば、勝ってたなあ」
衝撃の一打は、神宮球場で行われたイーグルスジュニアとの予選2試合目、2点を追う4回2死満塁での打席だった。カウント3-0から思い切り引っ張った打球は大会用に設置された柵をはるかに越え、右翼席中段まで飛んだ。しかし、惜しくもポールの右側。満塁弾にはならず、次の投球で一ゴロに倒れた。
「少し体が開くのが早かったんですよね……」。悔しかったが、全国の舞台で自分の実力を知ることができた。「とても楽しかった」と振り返る。