今年も「トラウトVSカブレラ」の一騎打ち? メジャーのMVP争いはどうなる

昨年はトラウトが初のア・リーグMVP、過去3年間はカブレラと熾烈な争い

 今年のア・リーグMVP争いは例年のように新旧スーパースターの一騎打ちになるのだろうか。米国では4年連続となる「トラウトVSカブレラ」の対決を予想する議論が早くも高まりを見せている。

 米全国紙USAトゥデーは「カブレラ対トラウトのMVP論争は終焉を迎えたのか? 今季は終わらない」と特集した。

 過去3年間、ア・リーグの最優秀選手は2人のスターによって争われてきた。2014年は「天才」の異名をほしいままにするエンゼルスのマイク・トラウト外野手が23歳の若さで堂々の受賞。12年と13年はタイガースのミゲル・ガブレラ内野手が連続受賞している。

 この2人のデッドヒートは熾烈を極めている。「ミギー」の相性で知られるベネズエラ出身のスラッガー、カブレラは2012年に打率3割3分、44本塁打、139打点と打ちまくり、レッドソックスで活躍したカール・ヤストレムスキー以来となる45年ぶりの三冠王に輝いた。

 一方、トラウトはこのシーズン、4月にメジャー昇格すると、打率3割2分6厘、30本塁打、83打点、49盗塁(盗塁王)という衝撃的な活躍を見せた。満場一致で新人王を獲得。現在、メジャーで最も重要視されている指標で、打撃、守備、走塁、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表すWAR(Wins Above Replacement)では、10.7という衝撃的な数値を叩き出した。

 これは三冠王カブレラの6.9を遥かに上回るものだったが、MVP争いでは惜しくも及ばなかった。タイガースがワールドシリーズに進出したのに対し、エンゼルスが地区3位に終わったことも響いた。

 13年シーズンは、カブレラがリーグトップの打率3割4分8厘、いずれも2位となる本塁打44本、137打点という成績で再びMVPに選出された。一方、トラウトは打率3割2分3厘、27本塁打、97打点、33盗塁に加え、リーグ最多の110四球という素晴らしい成績だった。トラウトはWARで9.2。カブレラの7.2を大きく上回っていたが、またしてもチームが地区3位に終わったこともあり、カブレラの後塵を拝した。

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