がんと闘う8歳少女からもらった“宝物” お礼の本塁打で涙「君のために打った」

本塁打を放ったレイズのブレット・フィリップス【写真:Getty Images】
本塁打を放ったレイズのブレット・フィリップス【写真:Getty Images】

幸運のブレスレットを腕につけた外野手、少女のインタ中に本塁打

■レイズ 9ー8 アスレチックス(日本時間13日・セントピーターズバーグ)

 12日(日本時間13日)に行われたレイズ-アスレチックス戦の試合前、笑顔の愛らしい8歳の少女が始球式を務めた。がんと闘うクロエ・グライムスちゃんは、“登板”前にレイズのブレット・フィリップス外野手に幸運のブレスレットをプレゼント。早速幸せを呼び込み、その試合でフィリップスは豪快な本塁打。「あの本塁打は君のために打ったよ」と思いを届けた。地元放送局「バリースポーツ・サン」などが伝えている。

 同局によると、クロエちゃんは2歳の時にがんと診断され闘病。しかし3週間ほど前に再びがんが判明したという。普段はソフトボールチームに所属。中継でも「すごい肩の持ち主なんですよ」と紹介されていた。実際に始球式でも豪快な一球を披露。スタンドからは大歓声が送られた。

 その投球の直前、ポケットからブレスレットを取り出してフィリップスにプレゼント。幸運を呼び込んだのは3回だった。同局からクロエちゃんがインタビューを受けている最中、先頭打者だったフィリップスが右翼スタンドにソロ。これにはクロエちゃんも大興奮で満面の笑みを見せた。

 試合は延長10回の末にレイズがサヨナラ勝ち。クロエちゃんはまさに勝利の女神となった。フィリップスの目には光るものがあり「キャリアで一番飛んだ打球だと思う。また君に会いたい。すごく影響されたし、エネルギーももらった」と話した。左手首には“贈り物”が輝き「リストバンドももらったんだ。“クロエを応援して”って書いてある。僕らのプリンセスだ。君のために祈ってるよ。あの本塁打は君のために打ったよ」と噛み締めた。

 一緒に臨んだ始球式も振り返り「まさに剛腕だった。がんと闘っているなんてみじんも感じさせなかった。楽しそうに、エネルギーに満ち溢れていた」。それ以上は、感極まって言葉にならなかった。

【実際の映像】がんと闘う8歳少女からもらった“宝物”で本塁打…涙を見せるフィリップス

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