北海道との縁が導いた「坪井監督」誕生 若手に伝える野村克也&星野仙一イズム
坪井智哉氏は北海道フロンティアリーグ、石狩の初代監督に就任
阪神や日本ハムなどで活躍し、昨年までDeNAの打撃コーチを務めていた坪井智哉氏は今年、設立されたばかりの独立リーグ「北海道フロンティアリーグ」の石狩レッドフェニックスの監督として新たな挑戦をスタートさせた。若き選手たちとともに汗を流し「人生勉強中」と話す毎日。野村克也氏や星野仙一氏から受け継いだ“イズム”を、若き選手たちに注入している。
「思ったよりやることが多い。NPBは分業制ですけど、今は三塁コーチャーに立ってサイン出して、守備のサインも出す。シートノックも打つ。肉体的にやることも多くて、おじさんには大変かな」
4月にチームに合流。5月にリーグが開幕し、2か月近くが経った。目まぐるしい日々に、体は悲鳴を上げているが「息子くらいの年の子たちが、練習したことを試合でできてうれしそうな顔をしているのを見ると、こちらもうれしいよね」と話す眼差しは温かい。
現役時代は2003年から2010年まで日本ハムに所属。それ以来、北海道では毎年野球教室とトークショーを続けてきた。「地域貢献じゃないけど、何か手助けになるかなと思って10年以上やってきた。今回、北海道から話をもらったのも何かの縁だと思ったし、やろうと思ったキッカケの1つ」。思い入れのある地から監督のオファーを受け、快諾した。