大谷翔平の敵は“昨年の大谷翔平” 2年連続MVPに懸念される「投票者の傾向」

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

米メディア「CBSスポ―ツ」が総合指標「WAR」から「投票者の傾向」を分析

 エンゼルスの大谷翔平投手に、2年連続となるMVP受賞の声が高まってきている。打者としては前半戦だけで33本塁打を放った昨年ほどのインパクトはないものの、投手としては直近6戦6勝ですでに9勝。では、連続受賞へのポイントはどこになるのだろうか。米メディア「CBSスポ―ツ」は、「投票者の傾向」という興味深い分析をしている。

 過去に2年連続の栄誉に輝いたのはミゲル・カブレラやバリー・ボンズらたった13選手だけ。記事では現時点(日本時間14日時点)でのWAR(打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価した指標)で大谷がア・リーグ1位だと紹介している。WARはMVPを決める上で絶対的な指標ではないが、「かなり信頼できる予測の判断材料」だと太鼓判を押している。

 一方で懸念材料は、大谷のWARが現状のペースだとシーズン終了時には7.8となり、昨年の9.0よりも少なくなることだという。記事では「それでもすばらしいが、2021年からは一歩後退になる」と述べ、過去50年間で2年連続MVPに選出された8人のうち5人は、2年目の方がWARが高数値だったというデータを紹介。「2年目の成績がさらに上を行くことを好んでいた傾向が見て取れる」と分析している。

 また、WARの“内訳”においても興味深いデータを提示している。昨季は、投手として稼いだものは全体の45.6%だったが、今季ここまでは65.1%にまで割合を増やしているという。「この点が今年のMVP選出にどのような影響を与えるかは定かでないが、去年と違うタイプの二刀流になっていることは覚えておきたい」と考察している。

(Full-Count編集部)

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