大谷翔平と有望株のトレードは「魅力的でない」 地元紙が指摘する“残留の理由”
「有望株を発見、成長させる実績の乏しさを鑑みれば、トレードはあまり魅力的ではない」
エンゼルスの大谷翔平投手が今シーズンはチームに残留する見通しとなった。米ニューヨーク・ポスト紙は、ヤンキースが他の数球団と共にトレードによる大谷獲得に動いたものの、エンゼルスに放出する意思がなかったと報道。地元メディア「LAタイムズ」は「エンゼルスがオオタニをトレードすべきでない理由」をまとめている。
今季ここまで43勝59敗の借金16、ア・リーグ西地区の4位に沈み、プレーオフ進出の可能性が極めて低くなっているエンゼルス。ただ、もう1人のスターであるマイク・トラウト外野手は昨季から怪我で離脱が続いている。そのため、LAタイムズは「オオタニはエンゼルスに残っているわずかな魅力の1つだ」と指摘している。
大谷をトレードで放出すれば、複数の若手有望株を獲得できる。ただ、近年、エンゼルスは若手を育てられておらず、記事では「この球団の有望株を発見、成長させる実績の乏しさを鑑みれば、ユニコーンのようなオオタニを複数の有望株たちとトレードするという考えはあまり魅力的ではない。見返りとして妥当な価値を得られると信じるのは、あるいは交換相手がオオタニほど特別な存在になれると信じるのは難しい」とする。
来シーズン終了後にはFAとなる大谷には当然、今オフや来シーズン途中にもトレード話が再び浮上することになる。LAタイムズは「エンゼルスのより良い選択肢は、契約が切れる来季以降も彼にアナハイムに残ってもらえるよう説得できるだけのチームを、彼の周りに作り上げることだ」と、積極的かつ的確な補強を施し、プレーオフ進出を狙えるだけのチームを作り上げることだという。
そのためには「モレノが感傷的な、長すぎる契約を衰えつつある元スーパースターに乱発することはせず、決断は野球運営部門の人たちに任せよう」と、アート・モレノオーナーが主導する“スター好み”の選手獲得ではなく、編成のプロに任せた、真にチームを強くする“補強”をすべきだと言う。
「今ではもう、敗戦はエンゼルスにとってルーティンになっている。大きな期待で始まりながら、またも残念な失敗に向かって崩壊したシーズンの中でも、オオタニをトレードで放出することは最大の失敗になるだろう」と、大谷をトレードすべきでない理由をまとめた「LAタイムズ」の指摘通り、このオフ、エンゼルスは大谷を“説得できる”だけのチーム編成を整えるのだろうか。
(Full-Count編集部)