集団感染6校も全49代表が初戦を終える “臨機応変”の大会運営に「感謝しかない」
集団感染が発覚した4校は初戦を大会第8日に設定
阪神甲子園球場で行われている第104回全国高校野球選手権は13日に大会第8日を迎え、参加49校すべてが初戦を終えた。この日登場した有田工(佐賀)、浜田(島根)、九州学院(熊本)、帝京五(愛媛)は新型コロナウイルスの集団感染と認定されたが、大会本部はガイドラインを改訂するなどして出場機会を模索した。
大会本部は組み合わせ抽選会が行われる前に、集団感染が発覚した4校の初戦を最も遅い第8日に組み込む措置を取った。この日、4校は選手を入れ替えせずに出場を果たした。「とにかく感謝しかなかったです」。有田工で話題となった“1球ごとスイッチヒッター”山口洸生内野手(3年)は浜田に3-5で敗れたが笑みを浮かべた。山口洸は佐賀大会の準決勝で左肩を脱臼し、決勝の舞台を踏めなかった。
「(決勝前に)仲間や監督から『絶対もう1回グラウンドに立たせてやる』という言葉をもらった。高野連の方々も試合をさせてくださった。感謝しかないです」
帝京五を率いた元ロッテ・小林昭則監督は当初、出場辞退を覚悟したという。「高野連さんの配慮によってこの舞台に立てました」試合は4-14で九州学院に完敗し、「正直、20%、30%くらいで、万全ではなかった」と悔いも残ったが「選手たちはよく頑張った」とねぎらった。