エ軍“新オーナー”は「多くの問題を引き継ぐ」 売却検討モレノ氏の功罪を地元紙検証
モレノ氏は03年途中にオーナーに、04年からの6年間で5度地区制覇も近年は低迷
エンゼルスのアート・モレノ球団オーナーは23日(日本時間24日)に球団売却を検討していると発表し、声明を出した。2003年シーズン途中にウォルト・ディズニー社から球団を買収して20年……。地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」はモレノ氏の“功罪”を検証している。
2002年ワールドシリーズを制したチームを引き継いだモレノ氏は翌2003年オフにブラディミール・ゲレーロ、バートロ・コロンら大型補強を敢行し、2004年に18年ぶり地区制覇。その後も2005年、2007年、2008年、2009年、2014年と地区優勝を飾った。就任当初はFA選手への投資やエンゼルスタジアムのビールの価格を下げたことなどが称賛された。
一方で、2005年にはチームの名称を「アナハイム・エンゼルス」から「ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム」に変更。訴訟で勝訴したものの地元では怒りを買ったという。また、チームも低迷し、2014年を最後にプレーオフから遠ざかり今季も地区4位に甘んじている。長きにわたるチームの不振は「お金を使わなかったからではない。賢く使っていない」と記事は指摘する。アルバート・プホルス、ジョシュ・ハミルトン、アンソニー・レンドンの獲得を推進したのはモレノ氏だったが「誰一人としてプレーオフの勝利を実現する助けにはならなかった」と伝えた。
“新オーナー”は「多くの問題を引き継ぐことになる」と記事は解説する。MLB公式サイトの若手有望株格付けコーナー「MLBパイプライン」によるファームシステムランキングでエンゼルスは最下位。大谷翔平投手は「チームに落胆」しているようで、残留させるには「新オーナーが素晴らしいビジョンを彼に伝えなければならないだろう」とも。1966年に開場したエンゼル・スタジアムの老朽化の問題もある。球団売却は今後、どのように進んでいくだろうか。
(Full-Count編集部)