変化の幅は76センチ超 データで解剖、大谷翔平のシンカーは「素晴らしい新球種」
MLB公式サイトが特集「素晴らしい新球種を加えた」
エンゼルスの大谷翔平投手は3日(日本時間4日、試合開始10時7分)、本拠地・アストロズ戦に「3番・投手兼DH」で投打同時出場する。今季23試合目の先発で、投手として12勝目を狙う右腕に対し、MLB公式サイトでは新たに球種に加えたシンカーに注目している。
MLB公式サイトは「オオタニが素晴らしい新球種を加えた」と題した特集記事を掲載。公式データ計測システム「スタットキャスト」を担当するデビッド・アドラー氏がデータ計測の観点から大谷のシンカーを紐解いている。
まず、フォーシームとシンカーの数値を比較している。
・フォーシーム:97.2マイル(約156.4キロ)、2200回転/分、14.6インチ(約37.1センチ)の落差、3.3インチ(約8.4センチ)の変化
・シンカー:97.6マイル(約157.1キロ)、1994回転/分、21.6インチ(約54.9センチ)の落差、16.0インチ(約40.6センチ)の変化
大谷のフォーシームとシンカーはほぼ同じ球速をマークしているものの、記事では「非常に異なる動きをする」と指摘する。フォーシームはほぼ横方向の変化がないのに対し、シンカーは投球する右腕方向に沈みながら、横方向に約40センチ変化する。また、フォーシームよりも約17.8センチ落下するとし、この変化量はリーグ平均を上回るという。
また、シンカーが持ち球に加わったことでコンビネーションとしても有効だと記事では指摘している。大谷の武器はスプリットとスライダー。フォーシームとスプリット、スライダーとシンカーという上下左右、四方向へのボールを持つことになり「強力なコンボを2つ有することができる」という。
特にスライダーとシンカーは正反対の横方向に変化するボール。MLB公式サイトによると、スライダーは今季平均で14.1インチ(約35.8センチ)変化し、逆にシンカーは平均16インチ(約40.6センチ)変化する。記事では「この2球種は同じところから30インチ(約76.2センチ)も離れることになる」と言及されている。
今季12勝目を目指してマウンドに上がる大谷。この新たな武器シンカーとスライダーのコンビネーションにも注目だ。
(Full-Count編集部)