投手・大谷翔平は昨年までと何が違うのか 米データサイトが分析した“進化の要因”
全ての球種で球速アップ、スライダーは右打者に無双状態だという
エンゼルス大谷翔平投手は今季、投手としても目覚ましい活躍を見せている。23試合に登板し、11勝8敗、防御率2.58。136回を投げて181三振を奪い、初の規定投球回到達まであと26イニングに迫っている。野球専門の米データサイト「ファングラフス」はセイバーメトリクスを用いて進化の要因を分析。全ての球種でスピードがアップし、スライダーは右打者にほとんど打たれていないという。
記事によると、守備から独立した投手の失点率の評価の指標「FIP」は2.54。昨年の3.52から大きく改善させている。奪三振率33.0%はリーグトップ、奪三振数を与四球で割るK/BB%はトップのシェーン・マクラナハン(レイズ)にわずか及ばないが、27.0%をマークしている。本塁打を除くインプレー中の打球が安打になった割合の「BABIP」は昨季の.269から.298に上昇しているが、FIPと防御率はともに改善させている。記事は「ハードコンタクトを抑えることによってそれを実現している」と解説している。
球種別に見ると、全ての球種で昨季よりも速度が増し、特にカーブとカットボールは5キロ以上もアップ。スライダーは右打者をほぼ完璧に抑えており、スタットキャストによる計算では、ジャスティン・バーランダー(アストロズ)の直球と並んでリーグ2位の22点を阻止しているという。
さらに先月からは新球シンカーも導入し、投球に幅を加えた。記事は、ヤンキースの守護神クレイ・ホームズ投手と対戦した際に投じられた100マイル(約161キロ)のシンカーを参考にしたのではないかと推測している。
(Full-Count編集部)