顧客を元近鉄助っ人と勘違い? 40歳で社会人に…通用しなかった「プロ野球の常識」

阪神や西武、広島、オリックスの4球団でプレーした前田耕司さん【写真:山口真司】
阪神や西武、広島、オリックスの4球団でプレーした前田耕司さん【写真:山口真司】

綾野剛さん主演ドラマのよう…プロ野球版“オールドルーキー”

 6~9月にTBS系列で放送されたドラマ「オールドルーキー」。綾野剛さん扮する元アスリートが引退後、スポーツマネジメント界で奮闘する物語で話題になったが、実際にその世界に“オールドルーキー”として飛び込んだ元プロ野球選手がいる。左投手として阪神や西武、広島、オリックスでプレーした前田耕司氏だ。40歳でスポーツマネジメント会社スポーツビズに入社。現在は独立し、株式会社プロアスリートの代表取締役社長として辣腕を振るっている。【山口真司】

 前田氏はオリックスに在籍していた1995年に現役を引退し、打撃投手に。2004年は伊原監督の監督付広報も務めていたが、球界再編問題が勃発して流れが変わった。オリックスと近鉄が合併。伊原監督が契約期間を残したまま、退任することになったからだ。「伊原さんとは広島県人会でつながっていて、監督になられるとき、『俺の横について仕事しろ』と言われて監督付広報になりました。いろいろ大変でしたけど、勉強になりました。1年で終わるとは思ってもいませんでしたけどね」。

 ただ、結果的に転身の道を開くことになる。「(オリックスの)中村GMからは次の監督の仰木(彬)さんにも付くように、と言われたんですが、そんな時にスポーツビズの人に誘われたんです。『前田さんのプロ野球界でのネットワークを生かしてほしい』って。迷いましたが、プロ野球の世界は1年契約で残っても不安定。嫁さんからも安定をとってほしい、請われているのなら行ってほしいと言われて、決断した」という。

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