打撃向上につながるドイツ発祥のトレーニング 自宅でできる練習法を元楽天投手が解説

楽天で投手としてプレーした土屋朋弘さん【写真:編集部】
楽天で投手としてプレーした土屋朋弘さん【写真:編集部】

元楽天投手の土屋朋弘氏は仙台市の教室で少年野球の子どもたちを指導

 元楽天投手の土屋朋弘さんは、仙台市で少年野球の子どもたちを指導する「土屋教室」を開いている。技術指導に加えて、重点を置いているのがドイツを発祥とする「コーディネーショントレーニング」。体を思い通りに動かせるようにするトレーニングで、自宅でも手軽にできるものが多く、野球の技術向上にもつながるという。打撃と守備、それぞれのメニューがあるが、今回は打撃編を解説する。

 打撃向上につながるコーディネーショントレーニングで準備するのは、新聞紙だけ。まずは、2人1組になって向き合う。1人は肩の高さから地面に向かって、丸めた新聞紙を落とす。もう1人は打席に立つ姿勢を取って、落下する新聞紙を手で打ち返す。

 打撃に必要な反応を鍛え、体を回転させることで捻り運動の要素も加わっている。手の代わりに、割り箸やペンといった細長いものをバットに見立てて練習するのも効果がある。

 コーディネーショントレーニングは世界各国、様々な競技で取り入れられている。脳につながる神経回路も鍛えることで、思い通りに体を動かす目的がある。土屋さんは「コーディネーショントレーニングは野球が一番向いていると思います」と話す。

 主に鍛えられるのは、体の2カ所以上をスムーズに動かす「連結」や体を正確に動かして道具を操作する「識別」など7つの能力。土屋さんが紹介した新聞紙を使ったトレーニングでは、連結や識別に加えて反応能力も向上する。見た目は打撃練習だが、こうした能力が磨かれると投球や守備にも生きてくるという。

 動きのバリエーションが増えるとプレーの幅が広がる。新しい動きを早く習得できるようになり、応用が利くようにもなる。まだ日本では認知度が高くないが、土屋さんは「運動神経は遺伝しません。コーディネーショントレーニングは、子どもの可能性を広げると思います」と語っている。

(Full-Count編集部)

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