人気芸人が雑草だらけのブルペンで練習 ティモンディ高岸が激白、プロ挑戦の“真意”

BC栃木に加入したお笑いコンビ「ティモンディ」の高岸宏行【写真:編集部】
BC栃木に加入したお笑いコンビ「ティモンディ」の高岸宏行【写真:編集部】

話題を呼んだ独立リーグ入団「勇気を与えられると思った」

 華やかな芸能界で仕事をした次の日には、膝元まで雑草が生い茂るブルペンで、投球フォームの調整を繰り返す。ルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスに入団したお笑いコンビ「ティモンディ」の高岸宏行投手は、“プロ野球選手”としてのシーズンに全力で打ち込んだ。芸人をしながら野球選手に――。異例の独立リーグ挑戦の裏には、秘めたる一途な思いがあった。

 閉校した小学校を活用した球団の練習場。登板を前日に控えた9月初旬、雨上がりのグラウンドにトレードマークのオレンジ色が映えていた。身長188センチの体躯は、他の若手選手と比べて何ら見劣りしない。目じりにしわを寄せ、視聴者に元気を届ける姿とは一変。無造作な髪型と真剣な表情でチームメートと会話を交わす姿は、ひとりのプロ野球選手に他ならない。

 高校時代は名門・済美高でプレー。大学で肘を故障してプロへの道は断念したが、これまで支えてくれた人たちを応援する側に回ろうと、芸人になった。テレビ番組や始球式などでは、たびたび剛速球を披露。能力を見込んだ球団からトライアウトのオファーが舞い込んできた。

「チャレンジできる場があるんだったらしてみたいと前向きに思いました。トライアウトってチャレンジじゃないですか。それを芸能の仕事をやっている人間がやることで勇気を与えられると思ったので、すぐ決断しましたね」

 好きな野球を通して人を応援できる、またとない機会だった。メディアで見ない日はない売れっ子でも、多忙は理由にならなかった。「どのお仕事でも、一瞬一瞬に命をかけるというは決めているので、逆に全力でやらない理由がないんです」。7月25日の初練習では、2時間のメニューをみっちりと消化。真剣に取り組む姿に、周囲も本気度を感じ取った。

 毎回チームの練習に参加できたわけではないが、仕事の合間を縫ってトレーニングを重ねた。プロデューサーとの食事中、急に15分ほど抜け出し、ランメニューを行ったことも。芸人との二足の草鞋で、話題作りだと色眼鏡を通して見る向きもある中、本人は至って実直だった。

来季もオファーがあれば「前向きにお願いします」

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