オリックスの大逆転V実現させた“2人の立役者” セイバー目線で選ぶ月間MVPは?
シーズン最終日に大逆転優勝が決まった今季のパ・リーグ
最終戦まで優勝が決まらないほどの大混戦だった今季のパ・リーグ。そんなパ・リーグのラストスパートで活躍を見せた“月間MVP”を、セイバーメトリクスの指標で選出してみる。基準は打者の場合、得点圏打率や猛打賞回数なども加味されるが、基本はNPB公式記録が用いられる。ただ、打点や勝利数は、セイバーメトリクスでは個人の能力を如実に反映する指標としては扱わない。そのため、セイバーメトリクス的に「個人の選手がどれだけチームに貢献したか」を示す指標で見ると、公式に発表されるMVPとは異なる選手が選ばれることもある。まずは、9月以降のパ・リーグ6球団の成績を振り返る。
〇オリックス13勝8敗1分
打率 .243 OPS .693 本塁打20
先発防御率 3.79 QS率 40.9% 救援防御率 2.62
〇ソフトバンク15勝12敗
打率 .249 OPS .714 本塁打27
先発防御率 2.89 QS率 37.0% 救援防御率 2.46
〇日本ハム13勝11敗
打率 .247 OPS .693 本塁打16
先発防御率 2.72 QS率 62.5% 救援防御率 5.16
〇ロッテ12勝14敗
打率 .249 OPS .697 本塁打22
先発防御率 4.11 QS率 38.5% 救援防御率 3.83
〇楽天11勝14敗1分
打率 .224 OPS .652 本塁打21
先発防御率 4.22 QS率 30.8% 救援防御率 2.83
〇西武8勝13敗
打率 .203 OPS .582 本塁打16
先発防御率 3.09 QS率 52.4% 救援防御率 4.04
最終戦で勝利し、連覇を決めたオリックスは9月以降のラストスパートで5つの勝ち越しを作っている。また、同率ながら今季の対戦成績で2位に終わったソフトバンクも、3つの勝ち越しと好調ではあったのだが、やはり9月17日からのオリックスとの直接対決で3連敗を喫したのが今季の運命を決めた形となった。なお、最下位ながら日本ハムは来季につながるかのような活躍を見せ、月間で2つの勝ち越しとなっている。この混沌とした9月以降のパ・リーグにおける、セイバーメトリクスの指標による月間MVP選出を試みる。