オリ吉田正の“変態弾”は「偶然では打てない」 名球会打者が絶賛した“2つの技術”
吉田正は7回に右翼ポール際に試合を決定付けるソロを放つ
■オリックス 5ー0 ソフトバンク(CSファイナル・12日・京セラドーム)
オリックスは12日、京セラドームで行われたソフトバンクとの「パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ第1戦を5-0で勝利。7回には主砲の吉田正尚外野手が右翼ポール際に試合を決定付けるソロを放った。球場がどよめいた技ありの一発はなぜ生まれたのか? オリックス、ソフトバンク、広島で打撃コーチなどを歴任した野球評論家の新井宏昌氏が分析した。
まさに芸術的な一発だった。4点リードで迎えた7回無死走者なし。ソフトバンク・甲斐野が投じた内角低めのスライダーを上手くすくい上げると、打球は綺麗な放物線を描き右翼ポール際に着弾。打った本人も「うまくボールの下にバットが入ってくれました」と振り返った、自画自賛の一発だった。
見逃せば完全にボール球。本来ならファウルになってもおかしくなかったが、打球は切れることなくスタンドに吸い込まれていった。
技術が凝縮された一発に通算2038安打を放ち名球会入りした新井氏は「ああいった本塁打は偶然では打てない。いかに日頃、厳しいボールをフェアゾーンに打つ練習を行っているか。低めの変化球に泳ぎながらでも、ファウルせず遠くに飛ばす打ち方を知っている」と絶賛した。