日本ハムの「ノンテンダー」は正しかった? 大田奮闘の一方で…1軍戦力なれぬ苦闘も
大田は打率.278、西川は4月まで好調も…その後は成績下降の一途
日本ハムを思わぬ形で去った3選手が、新天地でのシーズンを終えようとしている。昨オフ、FA権を持つ選手に対して球団が保留手続きを行わない「ノンテンダー」で自由契約となった西川遥輝外野手と秋吉亮投手、大田泰示外野手。主力の“事実上の放出”に球界は驚いたが、最終的にはそれぞれがNPBの他球団でプレーした。
最初に新天地が決まったのは、大田だった。昨年12月にDeNAと契約。神奈川・東海大相模高時代に慣れ親しんだ横浜スタジアムでプレーすることになった。5月に右太ももの肉離れ、8月には新型コロナウイルスに感染するなど離脱を繰り返し、62試合の出場にとどまったが、打率.278、5本塁打、18打点。OPS.774と頼もしさも見せた。
シーズン序盤こそ好スタートを切った西川は、徐々に苦しい成績に。3、4月は打率.333、5本塁打、21打点で自身初の月間MVPを受賞するなど、チームの首位独走に貢献。一方、5月から6月にかけて41打席連続無安打を記録し、調子を落とした。打率.218、7本塁打、37打点。出塁率.342、補殺はリーグ最多の10、リーグ6位の19盗塁を記録したが、西川の成績に沿うかのように楽天もBクラスに沈んだ。
シーズン途中にソフトバンクに移籍した秋吉は、1軍の戦力になれなかった。昨年のうちに去就が決まらず、今年1月に独立リーグ・日本海オセアンリーグの福井ネクサスエレファンツと契約。7月にソフトバンクと契約した。同じサイド右腕の又吉克樹投手が骨折し、中継ぎ陣が相次いで新型コロナウイルスに感染していたチーム事情も“追い風”となったNPB復帰だった。8月3日の日本ハム戦では、8回に移籍後初登板を迎えたが、清宮幸太郎内野手に2ランを被弾。わずか2試合で防御率13.50に終わった。
3選手とも一度はNPBで栄光を見た選手たち。奮闘あり、苦闘ありの移籍1年目となった。日本ハムに“恩返し”すべく、来季以降の戦いぶりにも注目だ。
(Full-Count編集部)