防御率19.06で守護神剥奪→PSで“無双” 衝撃のV字回復は「想像絶する投手に戻った」
鈴木誠也のランニング本塁打から成績は下降線を辿った
復活を遂げたパドレスの守護神ジョシュ・ヘイダーが、ポストシーズンでも存在感を示している。米メディア「CBSスポーツ」が「打者を寄せつけない、想像を絶する投手に戻ったパドレスのクローザー」として、その歩みを紹介している。
2018年、19年、21年とナ・リーグの最優秀救援投手に選出され、2022年もブルワーズで歴史的な好スタートを切ったヘイダー。開幕から19試合連続無失点で、6月7日(日本時間7日)のフィリーズ戦で失点するまで、前年度から数えてMLBタイ記録の40試合連続無失点。またこの試合で負け投手になるまで、セーブ機会では32試合連続で成功していた。「あの時点では、球界一のリリーフがたまたま調子が悪かっただけかに思えた」と同メディアはみる。
しかし鈴木誠也に浴びた“一発”から下降線を辿ることになる。「7月4日(同5日)の登板で、カブスの右翼手セイヤ・スズキにランニング本塁打を打たれ、ニコ・ホーナーも二塁打で続いた。これがヘイダーにとって酷いことの始まりになるとは知る由もなかった」。同日から7月29日(同30日)まで10試合に登板し、5本塁打を含む被安打15、13失点、被打率.385、長打率.455と苦しんだ。この時点でブルワーズは地区首位だったが、ヘイダーはパドレスにトレードに。「彼の年俸の高さが要因の1つだと思われていたが、ブルワーズのデビッド・スターンズ編成本部長はヘイダーに何か修復不可能な欠陥があると思わない限り、トレードはしなかっただろう」と“放出”を指摘した。
パドレス移籍後もしばらくは波があり、8月は8試合で防御率19.06で一時は守護神の座も剥奪された。それでも8月31日(同9月1日)にピンチを脱したのを機に、調子を取り戻していく。同日以降はシーズン終了まで防御率0.79、WHIP0.62と輝いた。
そしてポストシーズンでも、ドジャースとの地区シリーズ第2戦で2年ぶりのイニング跨ぎを無失点で締めてセーブをマーク。トレイ・ターナーを三振に仕留めた場面を、同メディアが「ヘイダーは“俺に勝てると思うなよ”という雰囲気、自信を取り戻したかに見えた」と表現するほどだった。
プレーオフでは3試合に登板し打者9人に対して無安打8奪三振「ジョシュ・へイダーは“生きるチート・コード”として復活した。フィリーズも、そしてパドレスがワールドシリーズに進出すればア・リーグ優勝チームも、8回までにリードしていなければ窮地に追いやられることになるだろう」と最大級の評価を送った。
(Full-Count編集部)