大谷翔平のためにNo.1有望株はもったいない? 強行トレード案にメッツ地元局が反論
米専門誌のトレード案にメッツ地元放送局が反論
もしメッツがトレードでエンゼルス・大谷翔平投手を獲得するなら、見返りには何が必要か――。そんな議論が、米国内で白熱している。スポーツ専門誌「スポーツ・イラストレイテッド」が、MLB公式サイトのプロスペクトランキングで全体1位のフランシスコ・アルバレス捕手を含んだ1対4のトレード案を掲げたことに対し、ニューヨークの放送局「SNY」が反論。「球界トッププロスペクトを放出すべきではない」としている。
同局は「オオタニは、一生に一度しか出会えない選手であり、100年に一人の逸材だ」としながらも、プロスペクト放出には慎重姿勢だ。“悪例”として挙げたのは、2021年7月末にナショナルズとドジャースの間で行われたトレード。2021年オフにすぐFAとなるマックス・シャーザー投手と、2022年オフにFAとなるトレイ・ターナー内野手の2選手を獲得したドジャースは、4人のプロスペクト(キーバート・ルイーズ捕手、ドノバン・ケーシー外野手、ジョサイア・グレイ投手とヘラルド・カリーヨ投手)をナショナルズに放出した。
特にルイーズとグレイはプロスペクトリストの上位だった。グレイは移籍したナショナルズで2021年に12試合に先発。今季は28試合に先発し7勝10敗ながらローテを担った。プレーオフを勝ち抜くための補強だったとはいえ、3か月後にFAとなるシャーザーと、1年3か月後にFAとなるターナー。短い在籍期間の選手のために、将来有望な若手を放出してしまっていいのかと、同局は指摘している。
仮に今オフ、大谷を獲得しても、2023年オフにFAとなるため、1年間でメッツを退団する可能性は捨てきれない。1年間の大谷のプレーと、No.1プロスペクトを天秤にかけた時、「アルバレスはトレード要員に含めるべきではない」と主張している。
そこで、同局は新たな4人のトレード要員を提案。2019年ドラフト1巡目で、プロスペクトランク18位のブレット・バティ内野手を軸とし、同37位のケビン・パラダ捕手もしくは同85位のアレックス・ラミレス外野手をエンゼルスに選ばせる。そして残りの2選手は、メッツ内のプロスペクトランク15位以下の選手、もしくは11~15位の選手1人と、15位以下の選手1人ずつという組み合わせだ。「これは軽めではあるが、ドジャースとナショナルズのトレードをベースに考えると適切である」と言及しているが、大谷クラスの選手がトレードとなれば、相手も有望株の放出はある程度我慢しないといけないだろう。
(Full-Count編集部)