ジャッジ残留の障壁は“熱すぎる”ファン? 容赦ないブーイングは「異常に残酷」
今オフFAのジャッジはポストシーズン不振で本拠地ファンからブーイングも
ヤンキースはア・リーグ優勝決定シリーズでアストロズに屈辱の4連敗を喫し、13年連続でワールドシリーズ進出を逃した。レギュラーシーズンではリーグ新記録となる62本塁打を放ってチームを牽引したアーロン・ジャッジ外野手も、今ポストシーズンは9試合で打率.139、2本塁打と低迷。熱狂的で知られるニューヨークのファンから、不振の主砲はブーイングも浴びた。そんなファンの“手のひら返し”が今オフFAとなるジャッジの残留交渉の足かせになるのでは、と危惧されている。
ニューヨーク放送局「SNY」は「ヤンキースの外的な有毒性問題がアーロン・ジャッジや他のFAに悪影響を及ぼすか?」と題して特集。アストロズにスイープされる前から「チームを取り巻く外のエネルギーは長年なかったほど怒りを感じるものだった」とし、「2人以上のヤンキースの選手が自身の代理人に『先週(ヤンキー)スタジアムでプレーするのは異常に残酷な経験だった』と伝えた」と証言している。なかでも、チームを支え続けたジャッジが浴びたブーイングは「多くのチームメートにとって信じがたいことだった」と驚きを伝えている。
ファンやメディアの間ではブライアン・キャッシュマンGMやアーロン・ブーン監督の解任を要求する声も上がる。30球団最多の27度のワールドシリーズ制覇を誇る名門だけあって、期待値が高いのは事実だが、他球団幹部は「キャッシュマンとブーンに関する分別のない意見(に驚いている)。“ワールドシリーズか、失敗か”だとは理解しているが、彼らは甘やかされている」と苦言を呈している。
記事は「もしあなたがアーロン・ジャッジで、リーグ本塁打記録を作った数日後のプレーオフでブーイングされたとしたら、どうして晴れ渡ったロサンゼルスや馴染みのあるサンフランシスコのほうを好まないだろうか?」と問いかける。今オフのFA市場の目玉であるジャッジの引き留めを多くのヤンキースファンは願っているだろうが、“熱すぎる”ファンが残留交渉の足を引っ張るという皮肉にならないことを願うばかりだ。
(Full-Count編集部)