Bジェイズの大谷翔平獲得に“反対” 地元メディアが分析「問題も引き起こす」
先発6人必要、DH枠、来季予算…「トロント・スター」が見解
エンゼルスの大谷翔平投手は、来季の1年契約を3000万ドル(約44億円)で結んだが、来オフにFAになることから移籍の噂が絶えない。10月下旬にはブルージェイズの地元メディア「ヤフースポーツ・カナダ」がトレードでの獲得を進言していたが、こちらも地元メディア「トロント・スター」は、獲得するべきではないと正反対の意見を強調した。
「オオタニはブルージェイズが探している左打者と先発のエース格だ。(オオタニを獲得することは)一石二鳥に思える。いや、違う」と「トロント・スター」。以下の理由を挙げた。
まずは投手として。大谷は投打二刀流ゆえに登板間隔を空ける必要があることから「28歳の右腕は典型的な先発投手ではない。1週間に1回先発し、6人でローテーションで起用することが理想的。つまりブルージェイズはアレク・マノア、ケビン・ガウスマン、ホセ・べリオス、ユウセイ・キクチの先発ローテーションに、もう1人先発を加えなければいけない」と指摘した。
打者としては、野手での出場は指名打者であること。2018年以降、外野での出場はわずか7試合であることから「オオタニは中軸に当てはめることができるが、同時に彼の存在は問題も引き起こすだろう」として、ジョージ・スプリンガーやブラディミール・ゲレーロJr.の起用法の幅が狭まることを述べた。
さらに金銭面。野球専門の米データサイト「ファングラフス」によると、ブルージェイズの来季の予算は1億9000万ドル(約278億5500万円)が予測されている。大谷ををトレードした場合「コストカットを行うことは、ほぼ間違いなく必須だ」と影響は大きい。また契約面でも、「オオタニがFAになる前までに、長期契約を結ぶ理由はどこにもない。彼は高年俸の短期契約、キャリアを全うする長期契約など様々な契約を受け取るだろう」とみている。
MLB公式サイトの若手有望株格付けコーナー「MLBパイプライン」によると、エンゼルスのトッププロスペクトは22歳のローガン・オーハッピー捕手。しかしブルージェイズにとって、トレードができる若手選手は、ガブリエル・モレノ捕手とアレハンドロ・カーク捕手という問題もある。エンゼルス側が“求めている”トレードを実現させることは難しい。大谷の“トレード論争”もしばらく冷めることはなさそうだ。
(Full-Count編集部)