「人生最重量」の87キロで2年目突入 鷹・野村勇があえて“太った理由”とは
プロで1年間戦った上でシーズンを逆算「オフから痩せていると痩せていく」
ソフトバンクの野村勇内野手が7日、久留米市野球場で牧原大成内野手らと行っている自主トレを報道陣に公開した。現在、体重を87キロにまで増やし「人生最重量」であることを明かした。そこに込められたのは、野村勇なりにシーズンを乗り切ろうとする工夫だった。
昨年はルーキーながら10本塁打、10盗塁を記録。球団新人では83年ぶりとなる2桁本塁打&2桁盗塁を達成する一方で、代走や守備固めなど多様な起用にも応え、確かなキッカケを掴んだシーズンだった。一方で体力面に課題を感じたのも事実。「アマチュアと違って試合数が多いですし。調子の波も激しくて。そこは体力面で疲れてきた時に落ちてきたのかなというのもあるので」と振り返る。
この日見せたのは、明らかに昨年とは違った大きな体つき。自らの口でその意図を説明した。「ウエートはしているんですけど、シンプルにちょっと太っただけです。そもそもちょっと蓄えが少なすぎたので。オフから痩せていると(キャンプ以降に)痩せていくので。(増量は)意図的です」。昨シーズン中の体重は83キロ前後。キャンプインの時は85キロだったが、過酷なシーズンを戦う中で自然と体重は減っていった。
だからこそ、あらかじめ体重が減ることを想定し、自分のベストの体重を逆算したというワケ。「普通に家のご飯を、いろんなものを食べました」。肉体改造は増量として、しっかり表れた。スピードも武器だが、走塁面への影響についても「多分ちょっと遅くなっていますけど、今は重くなりたてなので。シーズンに入ったら、その時に重たくても、特にそんなに遅くなるとは思っていないです」と強調した。
心も体も自分でしっかりと管理して、レギュラーに一歩ずつ近づいていきたい。2年目の来季、目標に掲げたのは30本塁打、30盗塁。絵馬に記した文字は「レギュラー獲り」だ。パワーとスピードを兼ね揃えた26歳が、新しい姿で2023年を迎えた。
(竹村岳 / Gaku Takemura)