球界屈指の「バズーカ」がなぜ出戻り? わずか1年半…居場所なかったロッテ捕手事情

中日へ復帰することとなった加藤匠馬【写真:荒川祐史】
中日へ復帰することとなった加藤匠馬【写真:荒川祐史】

チーム事情もあり、わずか1年半での古巣復帰

 2023年シーズンに向け、戦力整備を進めているロッテは、昨年末に加藤匠馬捕手を無償トレードで中日に放出した。2021年6月に加藤翔平外野手とのトレードで加入したが、わずか1年半での古巣復帰となった。

 2014年のドラフト会議で5位指名を受け、プロの舞台へ足を踏み入れた加藤は、「加藤バズーカ」とも呼ばれる強肩を武器に2019年には自己最多の92試合に出場した。2021年、ロッテはシーズン序盤に田村龍弘が離脱し、柿沼友哉、江村直也、ルーキーの佐藤都志也が代わる代わるマスクを被る状態だった。そんな中、開幕から1軍出場のなかった加藤に白羽の矢が立った。

 移籍後は57試合に出場。打撃面では結果を残せなかったものの、持ち味の強肩を何度も披露し、佐々木朗希や小島和哉といった若き投手の好投を引き出した。

 しかし、2021年のドラフトで、チームは高校生の松川虎生を1位指名で獲得。昨季は松川が開幕マスクを掴むと、徐々に打撃面での結果も残しつつある佐藤都志也を併用する形でシーズンを戦った。数年前まで正捕手だった田村龍弘ですら出場数が激減する状況で、加藤も存在感を示すことができなくなっていった。

 昨季は24試合の出場に留まり、12月26日にトレードが発表された。中日はアリエル・マルティネスが退団し、桂依央利と山下斐紹が戦力外となったため、捕手強化が課題となっていた。球界トップクラスの強肩を生かし、古巣で再出発を切る。

(Full-Count編集部)

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