サイン盗み“首謀者”は殿堂入りすべき? ファン賛否「品位損なった」「完璧な選手」

アストロズでもプレーしたカルロス・ベルトラン氏【写真:Getty Images】
アストロズでもプレーしたカルロス・ベルトラン氏【写真:Getty Images】

ベルトラン氏は、2017年のアストロズのサイン盗みの首謀者とされている

 2023年の米野球殿堂入り候補者の1人、カルロス・ベルトラン氏を巡ってファンから賛否の声が沸き起こっている。通算2725安打、435本塁打、312盗塁と実績は申し分ないが、アストロズのサイン盗み問題の首謀者とされており、否定派からは「野球の品位を損なった」、賛成派からは「議論すること自体間違っている」といった声があがっている。

 現在45歳のベルトラン氏は強打のスイッチヒッターとして活躍。一方で現役最終年の2017年にアストロズでサイン盗みの首謀者だったとして、2019年オフにメッツの監督に就任するも指揮を執ることなく退任している。

 米メディア「ジ・アスレチック」の記者、ケン・ローゼンタール氏は「ベルトラン氏は殿堂入り投票者に新たな疑問を呈することになる」と解説。「規定違反のサイン盗みシステム構築に加担した選手をどう扱うべきか。アストロズの野手には殿堂入りしてほしくないと思うファンもいる。だが世の中、白か黒かの区別がつくものはほとんどない」とした上で「彼は殿堂入りするだけの実績があるだろうが、私はまだ納得できていない」と述べている。

 また、米放送局「FOXスポーツ」は先日、公式ツイッターに球宴9度選出、1999年新人王、ゴールドグラブ賞3度、シルバースラッガー賞2度など、ベルトラン氏の輝かしいキャリアを紹介しつつ、「殿堂入りにふさわしいか?」と投稿。これに対して否定派は「100%ない」「ボンズが殿堂入りできないのならベルトランもダメ」「彼の経歴に、“MLB史に残る不正スキャンダルの首謀者”という実績を書き忘れている」と意見を寄せている。一方、賛成派は「穴のない完璧な選手だ。殿堂入りすべき」「素晴らしいオールラウンドプレーヤーだった」「MLB史上屈指のスイッチヒッターで、一流の5ツールプレーヤー」とコメントしている。

 殿堂入りには75%以上の得票が必要。有資格10年目までで、5%以下の得票となると翌年から資格を失う。今年の結果は1月24日(日本時間25日)に発表される。資格1年目のベルトラン氏はどれだけの票を得られるだろうか。

(Full-Count編集部)

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