53歳で現役復帰…打者困惑の「球が遅すぎて」 元オリ助っ人は「永遠に投げるかも」
オリックス助っ人ク・デソンをMLB公式サイトが特集
53歳で現役に復帰した元オリックス助っ人に、MLB公式サイトが注目している。日米韓でプレーしたク・デソン(具台晟)投手が、豪州ウインターリーグで登板したことに「永遠に投げるかもしれない53歳」と驚き。左腕のメジャーでの鮮やかな記憶も思い返している。
2001年からオリックスで4年間プレーした後、2005年にメッツに移籍。MLB公式は、投球よりも「MLBデビュー2打席目で、ランディ・ジョンソンからフェンス直撃の二塁打を放って、バントで生還した」と痛烈なシーンを思い出す。「今でも年に2、3度はSNSで話題になる」といい、ク本人も「私のことを振り返ると、みんな特にあの試合を思い出すようだ」と笑う。
メジャーでのキャリアは1年で終わり、その後は母国でプレー。2010年限りで一度は引退したものの、そのオフから豪州リーグに身を移し「シドニー・ブルーソックス」で2014-15シーズンまで投げ続けた。韓国プロ野球からの派遣選手を中心に運営している球団「ジーロング・コリア」の監督だった2018-19年にも49歳で1試合に登板しており、不死鳥のごとくまたマウンドに戻ってきた。
現地1月19日(日本時間同)のアデレード・ジャイアンツ戦で、1回を無安打無失点。計3試合で2回1/3イニングを投げて自責点0、2奪三振をマークした。「まだ腕はフレッシュな状態だよ」と誇らしげ。自身の投球が米国で話題を呼んでいることに、驚きつつも笑みを見せた。いくつになっても意欲は衰えず「またチャンスがあったら、と、時間があるときにいつも投球練習をしていた。公園でピッチングをしていたんだ」と言う。
直球の球速は「以前と比べて10マイル(約16キロ)ほど落ち、75マイル(約120キロ)になったが、それがよかったかもしれない」と記事では指摘。ク本人も「球が遅すぎて打者はどうしていいかわからなかったようだ」と笑う。
韓国のレジェンドは、豪州野球リーグの最年長登板記録を更新。MLB公式は「彼は(1980年代から2020年代まで)4つの年代にわたり、3大陸、4か国、4つのリーグでプロとして投げた。30年にわたり投げているのは驚異的だ」と特筆。「完全引退は永遠にしないようで『年齢がパフォーマンスの限界ではないことを証明したい』と話した」と伝えた。何歳まで投げるのか、海を越えて注目されている。
(Full-Count編集部)