山賊打線は過去の話…西武が模索する新しい戦い方　松井監督が旗振る“革命”とは

「山賊打線」は今や昔…シングル5連打で2得点が象徴

■オリックス 9ー2 西武（1日・ベルーナドーム）

　就任1年目の松井稼頭央監督が率いる西武は1日、12安打を放ちながら2得点に終わり、オリックスに2-9で完敗。開幕2連敗となった。“脱・山賊”を目指す打線はいつ爆発するのだろうか。

　6点差を追いかけた4回の攻撃は、象徴的だったと言えるかもしれない。先頭の4番・山川穂高内野手が開幕2戦目、通算7打席目で左前へ今季初安打を放つと、中村剛也内野手も左前打、愛斗外野手も右前打で続き無死満塁。柘植世那捕手も4連打となる左前適時打を放った。山村崇嘉内野手は浅い中飛に倒れたが、金子侑司外野手の左前適時打で2点目が入る。だが、続くマーク・ペイトン外野手は一ゴロ併殺に倒れ、反撃はここまで。1イニングに5安打を集中したものの、全て単打で2得点にとどまり、ビッグイニングとはいかなかった。

　それでも、松井監督は「穂高に1本出たことは明日につながりますし、打線につながりが少し出てきているのではないかと思います」と前向きにとらえた。

　西武といえば2018年と19年に“山賊打線”の異名を取った強力打線が猛威を振るい、リーグ連覇の原動力となった。当時のチーム打率と総得点はリーグトップ。しかし、浅村栄斗内野手（現楽天）、秋山翔吾外野手（現広島）、森友哉捕手（現オリックス）が相次いでFAで流出し、栗山巧外野手と中村のチーム最年長コンビも今年中に40歳になるとあって、今やパワーダウンは否めないところだ。