「無理と言われても」 コロナ感染で体力激減も…石川雅規が盟友・五十嵐に誓う「200勝」

ヤクルト・石川雅規(左)と同級生の五十嵐亮太氏【写真:佐藤直子】
ヤクルト・石川雅規(左)と同級生の五十嵐亮太氏【写真:佐藤直子】

ヤクルト技巧派先発と元剛球救援のスペシャル対談【第2回】

 日米23年のプロ野球生活を送った五十嵐亮太さんが、各界のトップに立つ“同世代”と対談するシリーズ「極める」。これまで異業種で活躍する同世代の話に刺激を受けてきたが、プロ野球開幕記念の特別編でお届けする第4弾は“盟友”ヤクルト・石川雅規投手が登場する。

 球速160キロに迫る剛腕リリーバーだった五十嵐さんに対し、技巧派の先発左腕として昨季まで通算183勝を積み上げてきたプロ22年目の石川。「亮ちゃん」「マサ」と呼び合う気心知れた同級生だからこそ、次々本音が飛び出す。全3回シリーズの第2回は「プロ22年目のモチベーション」だ。

◇◇◇◇◇

五十嵐:若い時と比べて、自分にとって1勝の価値は変わってきたと思う?

石川:うん。だから、200勝まであと17勝という状況で、昔は「2年あったら20勝はできるかな」とざっくり考えられたけど、今は17勝って近いようですごく遠く感じる。先発投手は週に一度、1試合で1勝しかできないから一つ一つ上がるしかない。でも、自分に期待したいよね。

五十嵐:逆のことを言う人も多いよね。自分に期待しない方がダメだった時に楽だし、期待すると反動でガッカリするから。

石川:ガッカリするんだけど、でも、期待したい。17勝できた時の景色を見てみたい。できなくても、そこまでチャンスをもらえるのが、すごくうれしいし。

五十嵐:その17勝がモチベーションを高める要素になるね。

石川:もちろんリーグ3連覇、もう一度日本一という目標はあるけど、体を動かすモチベーションになる。ただ、あと17勝だと思ったら、5勝くらいで終わっちゃいそうな気がするの。だから、少し前まで200勝を目標にしていたけど、今は変えた。

五十嵐:あ~、それ、ありそう! だったら210勝くらい?

石川:山本昌さんが219勝でしょ。昌さんにすごく憧れて尊敬しているから、220勝を目指したいね。色々な人に「無理だろ」と言われても別にいい。だって、それがまた「よし頑張ろう」という思いに繋がるし。

石川の基礎を築いた子ども時代「大きい人には負けたくない」

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