わずか2週間で中日開幕スタメン“ほぼ解体” 打率2位なのに…得点ワーストの皮肉

中日のアリスティデス・アキーノ、ダヤン・ビシエド、高橋周平(左から)【写真:荒川祐史】
中日のアリスティデス・アキーノ、ダヤン・ビシエド、高橋周平(左から)【写真:荒川祐史】

ビシエドは2軍降格、高橋周平&アキーノは打率2割切る

 貧打解消を目指す中日が、試行錯誤を続けている。開幕からまだ2週間で、打線の顔ぶれやポジションはガラリ。就任2年目を迎えた立浪和義監督が、懸命にやりくりしている。現状を打破する救世主は不在の状況で、故障から復帰したばかりの大砲・石川昂弥内野手にかかる重責は大きい。

 開幕投手を務めた小笠原慎之介投手が今季3度目の登板を迎えた14日の巨人戦(バンテリンドーム)。左腕の後ろを守る野手のポジションも打順も、様変わりしていた。中堅・岡林勇希外野手と左翼・大島洋平外野手の1・2番コンビは前後入れ替わり、岡林は右翼、大島は中堅に。開幕3番だった高橋周平内野手はスタメンを外れ、5番だったダヤン・ビシエド内野手は2軍降格で不在となった。

 高橋周が守っていた三塁に入ったのは、左膝前十字靱帯不全損傷の手術から322日ぶりの1軍復帰となった石川昂。4年目を迎えたドラフト1位の21歳はいきなり4番を任され、二塁打を放った。「5番・一塁」には、現役ドラフトでDeNAから加入した細川成也外野手を起用。開幕と比べて打順が変わらないのは「8番・遊撃」の龍空内野手と「9番・投手」の小笠原だけで、1〜7番はシャッフルされた。

 まだペナントレースは始まったばかりで、“しっくりくる”並びに頭を悩ませる段階。ただ、期待されている役者が頼もしければ、あの手この手を考えなくてもいいのも確かだ。リーグの打率10傑に名を連ねるのはベテランの大島だけで、復活が期待される高橋周は打率2割を切る現状。新助っ人のアリスティデス・アキーノ外野手はチームトップの6打点だが、打率.182、1本塁打と物足りない。

 チーム打率.239はリーグ2位ながら、29得点はリーグワースト。点と点が「線」になっていないからこそ、適正な選手と打順とポジションが見えてこない。15日には1日で最下位に逆戻りした。なによりも中軸がどっしり座ることが不可欠で、期待されるのは石川昂の爆発。21歳のバットに、チームの命運がかかっている。

【一覧】変わらないのは龍空だけ…2週間で“解体”した中日開幕スタメン

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY