前田健太、復帰登板で手応え　乱闘騒ぎの直後に2失点も「影響はなかった」

右股関節の張りから復帰「まずは普通に投げられたことが一番」

　ドジャースの前田健太投手は13日（日本時間14日）の本拠地レンジャーズ戦で復帰。5回5安打2失点で勝敗はつかなかったものの、試合後には「怖さ、痛みなく投げられたのが一番」と手応えを示した。3回に本塁での激しいタックルを巡って両軍の選手が入り乱れる乱闘騒ぎがあり、その直後のイニングで3連打を浴びて2失点を喫したが、「影響はなかった」と話した。ドジャースは3-2のサヨナラ勝利で延長11回の熱戦を制した。

　前田は1、2回と7球ずつで無失点に抑える好スタート。打線も1、2回で1点ずつを奪い、2点をリードした。前田が3回も無失点に抑えると、その裏の攻撃で“事件“が。2死からヘルナンデスのヒットで一気に本塁に突入した二塁走者のケンプが捕手チリノスに激しくタックルし、両者が睨み合ってからもみ合いに。両軍の飛び出す乱闘騒ぎとなった。

　ケンプはアウトで点は入らず、チリノスとともに退場に。その直後の3回、前田は3連打を浴びて2失点し、同点に追いつかれた。結局、白星はつかず。4回は乱闘直後で球場が騒然とする中での失点だったが、試合後には「あまり僕自身に影響するものではなかったので。ちょうどチェンジのタイミングでしたし、特に無いですかね。準備する時間もちゃんとありましたし、影響はないですかね」と淡々と振り返った。

　5月29日（同30日）のフィリーズ戦で右股関節の張りで降板し、故障者リスト（DL）入り。久々のマウンドとなったが、不安を感じさせない内容だった。投球については「無事に投げられてよかったなという感じですね」と振り返った前田。「まずは普通に投げられたことが一番なので、感触的にはすごく良かったわけではないですけど、しっかりゲームを作りながら、今日は4回から5回という予定だったので、それをしっかりクリアできたのが一番かなと思います」とも話した。

「細かいズレだったり、感覚といのは多少あったので、そこはもう仕方ないですかね。いきなり復帰して、いきなり完璧に投げることはできない。これからじゃないですかね」

「久しぶりだったので、もちろん（球数としては）まだ行けるというのはありますし。ただ、いきなりたくさん投げなくてもいいのかなと思いますし、徐々に上げていければいいかなと思います」

　この日、76球を投げてストライクは47球。4勝4敗のままで、防御率3.61となった右腕。投手陣に故障者が続出する中、ドジャースにとっては明るいニュースとなった。

（盆子原浩二 / Koji Bonkobara）