捕手に激しいタックル→乱闘 ド軍ケンプは正当性主張「クリーンなプレー」
激しいもみ合いから乱闘に、チリノスは「彼がぶつかってくるとは…」
右股関節の張りで離脱していた前田健太投手の復帰登板となった13日(日本時間14日)のドジャース-レンジャーズ(ドジャースタジアム)の試合で、乱闘騒ぎがあった。3回にドジャースのマット・ケンプがレンジャーズの捕手ロビンソン・チリノスに激しくタックル。両者がもみ合いとなり、両軍選手が選手から飛び出す事態となった。現在、メジャーでも捕手のブロック、走者の激しいタックルは禁じられているが、ケンプは地元メディアに対して「クリーンなプレーだと思う」と振り返っている。
ドジャースの2点リードで迎えた3回だった。2死二塁の場面でドジャースのヘルナンデスが右前打。二塁走者のケンプは一気に本塁を狙った。しかし、右翼のマザラが好返球。タイミングは完全にアウトだった。すると、ケンプは捕手のチリノスに激しくタックル。両者は立ち上がってから睨み合い、取っ組み合いの乱闘となった。
ベンチから飛び出した両軍の選手たちに引き離された2人。ただ、「喧嘩両成敗」でともに退場。ケンプはアウトで、ドジャースは追加点を奪えなかった。
試合後、地元メディアの取材に応じたケンプは「クリーンなプレーだと思う。彼はホームベースをブロックしていたんだ。だから彼とぶつかることになった」と話した。チリノスが走路に入っていたため、タックルするしかなかったと振り返ってる。
「滑り込みできるだけの十分なスペースがなかったんだ。彼がブロックしているのが目に入ってね。以前、確かワシントン(ナショナルズ)戦だったと思うけど、スライディングしたときに足を痛めてしまったんだ。またあんな目に遭いたくなかったんだ。もしあそこで滑り込んでいたら、怪我していたかもしれないね」
ケンプはこう話し、現状のルールについても「みんなにとってわかりにくいものだと思う。けど、(ルールだから)仕方ないさ」と“ダメ出し。一方、退場となった理由については「たぶん小競り合いがあったからかな」としつつ、「大したことじゃないよ。2人の選手が小競り合いをした、それだけさ」と淡々。乱闘騒ぎになったのは「彼が押してきたから」として、「大したことじゃない」と繰り返した。
普段はナ・リーグとア・リーグで戦う両チーム。今季は交流戦で対戦が組まれていた。8月28、29日(同29、30日)にはレンジャーズ本拠地での2試合を残しているものの、ケンプは「これが発端で何か起こるとは思ってないよ。そうなったとしても、その時はその時だから。とにかく今日勝てたことがうれしいよ。しびれる試合だったからね」と話している。
一方、ESPNではチリノスのコメントも紹介。「彼があんなふうに自分にぶつかってくるなんて思わなかった。ケンプが立ち上がり、身を乗り出し、肩をぶつけてきたから、頭にきた。それで彼に突撃したよ。みんなルールは知っている。スプリングトレーニングで教わっている。感情的になったんだ」。ケンプの「彼が押してきたから」という主張とは異なっている。2か月半後の対戦で何も起こらないことを願いたいところだ。
なお、試合は3-2でドジャースがサヨナラ勝利。前田は5回5安打2失点で勝敗はつかなかった。
(Full-Count編集部)