大谷翔平の才能は「神のみぞ知る」 25歳の“ライバル”が興味津々「どんなルーティンを」

エンゼルスの大谷翔平(左)とアストロズのヨルダン・アルバレス【写真:ロイター】
エンゼルスの大谷翔平(左)とアストロズのヨルダン・アルバレス【写真:ロイター】

アルバレスは大谷と並びア・リーグ2位の15本塁打「お互い競争できるといい」

 二刀流の才能に“ライバル”も興味津々だった。4日(日本時間5日)時点でエンゼルスの大谷翔平投手と15本塁打で並ぶアストロズのヨルダン・アルバレス外野手は、昨年、オールスターのファン投票やシルバースラッガー賞を競い合った。世界一にも貢献した25歳の若き主砲は「なぜその才能を持っているかは、神のみぞ知る」と大谷へ敬意を示した。

 身長196センチと大柄な体で打球を左右に飛ばす。本塁打を打っても感情をあまり出さず、ダイヤモンドを一周する姿はとても25歳とは思えない。スペイン語の通訳を付けてインタビューをした際も、風格が漂っていた。大谷とは同じDH部門でライバル扱いされることが多かったが、「自分ができることを、改善することに集中している」。最大の敵は自分自身だと考えているようだ。

 アルバレスは2016年にキューバから亡命し、アマチュアFAでドジャースと契約。アストロズ移籍後の2019年にメジャーデビューすると、87試合で27本塁打、OPS1.067と圧倒的な打棒を見せ、満票で新人王に輝いた。その後も、2021年には自身初の30本塁打を放つなど、アストロズの主砲として確固たる地位を築いた。

 大谷とは2022年にオールスターのDH部門のファン投票を争った。1次投票で約50万票のリードを手にしていたが、最終投票で48%対52%の僅差で逆転を許した。シーズンが終了時点で打率.306、37本塁打、OPS1.019でシルバースラッガー賞を獲得したが、外野と指名打者の併用だったため、エドガー・マルティネス賞は大谷に譲った。

 2日(同3日)の本拠地エンゼルス戦では大谷から初アーチを放ち、15本塁打でリーグ2位タイにつける。「私は数字はあまり気にしない」と話しつつも「お互い競争できるといい」と共闘を誓う。「全ての球種を気を付けないといけない。でも今回は、捉えることができた」と静かに喜びを語った。

 タイトル争いをする上では、互いが脅威になる存在。しかし、アルバレスは純粋に大谷の才能が気になるようだった。「(二刀流は)とても難しいことだ。特に登板日は、打者としてもプレーしなければいけない。なぜその才能を持っているかは、神のみぞ知る」。どんな質問をしたいかと問うと「ルーティンについて聞きたい。登板日は、(投手と打者)2つの異なる準備をしなければいけないから、どんなルーティンをしているか気になる」と興味津々だった。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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