日ハム右腕マルティネスは若手の見本 栗山監督が評価する、野球と向き合う姿
ここまでチームトップの7勝「ベンチにいる俺らもこれだけ感じるわけだから」
日本ハムのニック・マルティネス投手が22日の楽天戦(楽天生命パーク)で先発する。若い投手陣のお手本になっている助っ人右腕がリーグ戦再開の先陣を切る。
昨季までメジャー通算88試合に登板して17勝を挙げたマルティネスは、今季開幕から抜群の安定感を発揮している。11試合に先発し、6回以上を投げて自責3以内のクオリティースタート(QS)を果たせなかったのは2試合だけ。3試合で完投しており、チームトップの7勝をマーク、防御率は2.75と頼りになる存在だ。
その能力と野球に取り組む姿勢を高く評価する栗山英樹監督は、マルティネスを若手のお手本と位置付けている。
指揮官の口からその言葉が出たのは、6月14日の阪神戦後だった。マルティネスが毎回走者を出しながら7回6安打無失点と好投して7勝目を挙げた試合。5回まで2-0とどちらに転んでもおかしくない試合展開だったが、結果的に6回以降に打線が爆発して11-3で大勝した。
「(マルティネスは)調子どうこうは別問題として、先頭をかなり出しながら、気持ちを切らさず、本当に丁寧に、一つ一つ我慢して前に進めてくれる感じもあった。それが打線に気持ちがすごく伝わったと思う」
必死に投げる姿がチームに大きな影響を与え、試合を動かす。指揮官は若い投手陣に、そのことを感じてほしいと願っている。
「マルちゃんの場合、今日この1球を投げたらもう終わりますという雰囲気で投げている。ベンチにいる俺らもこれだけ感じるわけだから、やっている選手たちは絶対に感じるはず。それがどういう大きさなのか。何がものを動かすのか。マルちゃんの姿はいろんな選手たちに、そのことを伝えてくれているという風に思っている。そういう意味でもチームにとって大きい」