大谷翔平の電撃移籍は「50%」 エ軍に迫る決断の時…米記者が読む意外すぎる“新天地”

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

MLBネットワークのモロシ記者「トレードの可能性はある。可能性は確実にある」

 8月1日(日本時間2日)のトレード期限まで2週間を切り、エンゼルス・大谷翔平投手のトレード移籍報道が激しくなっている。7月19日(同20日)までの本拠地・ヤンキース3連戦で3連勝を飾ったエンゼルスだが、MLBネットワークの敏腕記者ジョン・モロシ氏は、二刀流をトレード放出する可能性について「確実にある」と断言する。

 エンゼルスは主砲・トラウトが左有鉤骨骨折で長期離脱が決まるなど負傷者が続出。ワイルドカード進出圏内へも4.5ゲーム差と厳しい戦いを強いられている。ここで注目されるのが今オフにFAとなる大谷の去就。引き続きポストシーズン進出を目指すのか、それともチーム再建へ舵を切るのか。見返りとして多くの若手有望株の獲得を見込める大谷の去就は、今後のチーム戦略の重要な鍵を握っている。モロシ記者は21日(同22日)からの本拠地・パイレーツ3連戦、25日(同26日)からの敵地・タイガース3連戦の戦績が決断のキーポイントと見ている。

「エンゼルスにとって、そしてオオタニにとって来週はとても大切になる。たぶんこの先の6試合で4、5勝しなければならない。パイレーツ、タイガースと勝つべきチームが相手でもある。ショウヘイについての決断は、その後に考えなくてはならない」

 仮にモロシ記者が読むリミット以上に負ければ……。モロシ記者は「トレードの可能性はあると思う。可能性は確実にあると思う」と繰り返した。具体的にはどれぐらいの可能性なのか。

重要な1週間「エンゼルスがどういうプレーをするかによる」

「50%だ。本当にそう思う。これからの1週間でエンゼルスがどういうプレーをするかによるし、チームは(売り手か買い手かの方向性は)完全にクリアになってはいないと思う。まだオーナー陣もわかっていないと思う。全ては大きな疑問だ。我々も彼らと一緒に知ることになる。現段階では半々だと思う」

「エンゼルスはチームの状態を見て、トレード期限の24時間前から48時間前に、組織とファンのために最良の決断ができるよう最善を尽くすだろう。難しい選択だと思うが、最終的には順位がどうなるかが答えになるだろうね」

 主力打者と二刀流を一気に獲得できる二刀流は、ポストシーズンを狙う球団にとっては喉から手が出るほど欲しい存在だ。一部の米メディアではヤンキースを最有力候補に挙げていたが、モロシ記者はどの球団が大谷にピッタリと見ているのか。

「オリオールズだ。オリオールズが私がピッタリだと思うチームだ。そこに行くかどうかは定かでないが、エンゼルスが探しているものにピッタリはまるのがオリオールズだと思う。エンゼルスは才能ある若い選手を大勢探している。オリオールズはそれを持っている。それだけの量の才能ある若い選手をね」

 オリオールズは19日(同20日)にア・リーグ東地区で首位に浮上。アスレチックスから藤浪晋太郎投手をトレード獲得したばかりだ。同じ1994年生まれの同世代コンビがベーブ・ルースの生誕地として知られるボルティモアでタッグを組むのか。目が離せない展開になってきた。

○著者プロフィール
小谷真弥(こたに・まさや)1983年、大阪・大阪狭山市生まれ。埼玉・東松山市育ち。明大明治高、明大野球部を経て2006年報知新聞社に入社。地方部(富山・石川)を経て09年に運動第一部(野球部)へ異動。09年ロッテ、10、11年横浜、12年から巨人、15年から日本ハム、17年からメジャー担当。19年2月からFull-Count編集部に所属。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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