1か月で顔ぶれガラリも…エ軍“泥沼”5連敗で遠のくPO 記者席、観客を包む重苦しい空気
5連敗を喫し貯金ゼロ…ワイルドカード進出圏内から6ゲーム差に
■マリナーズ 3ー2 エンゼルス(日本時間6日・アナハイム)
約1か月ぶりに来たエンゼルスタジアムには重苦しい空気が流れていた。大谷翔平投手の所属するエンゼルスは6日(日本時間7日)、本拠地マリナーズ戦に2-3で敗れ、5連敗を喫した。貯金はなくなり、ワイルドカード進出圏内から6ゲーム差。苦しい戦いが続いている。
土曜日ということもあり、本拠地には3万5318人の観客が詰めかけていた。2点を追う9回2死一、二塁。ドルーリーが左翼線に放った痛烈な打球はワンバウンドでフェンスを越えた。エンタイトル二塁打で一走は三塁どまりとなった。同点に追いつくことはできず、続くレンフローが空振り三振で試合終了。大きなため息が漏れた。
7月上旬に一度、帰国していた記者にとって約1か月ぶりのエンゼルスタジアム。チームの顔ぶれは大きく変わっていた。グリチック、クロンら新戦力が並んだ打線の一方で、トラウト、ウォード、ネトら8人が負傷者リスト(IL)に入った。積極補強もむなしく、トレード期限終了後はいまだ勝ち星がない。
記者席にも重苦しい雰囲気が漂う。1-2の8回にフランスに適時打を浴び、2点差に広がったときは観客はため息、記者たちは誰も言葉を発しなかった。この日は、大谷も4打数無安打で10試合ぶりのノーヒットに終わった。
試合後、直近10戦8勝と勢いに乗るマリナーズのダグアウトはテンポの良いラテン系の音楽が流れていた。好投したカービーのインタビュー中には、同僚のカスティーヨがちょっかいを出すなど、チーム内の空気の良さは明らかだった。一方のエンゼルスはネビン監督が「敗戦はガッカリするものだし、苦しいものだ」と発言。重苦しい雰囲気は払しょくできない。
明日6日(同7日)は同地区マリナーズとの4連戦最終戦。苦しい状況に変わりはないが、大逆転のポストシーズン進出へ、一矢報いて希望をつなぎたいところだ。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)