“広陵のボンズ”が佐々木麟太郎から得たヒント 徹底マークを突破する怪物の心得
広陵・真鍋慧は立正大湘南戦で満塁から走者一掃の適時二塁打
第105回全国高校野球選手権は11日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で大会6日目を行い、第2試合では5年ぶり24回目の出場となる広陵(広島)が立正大湘南(島根)を8-3で下して3回戦に進出した。プロ注目のスラッガー、真鍋慧内野手(3年)は「3番・一塁」で先発し4打数2安打3打点。甲子園初アーチはならなかったものの、逆方向へ勝利を呼び込む大飛球を飛ばしスタンドをどよめかせた。
真鍋は初回の第1打席は左前へライナーで飛ぶ安打、3回1死三塁では左飛に倒れた。5回には1死から中堅左へ大きなフライ。そして6回、チームが4-3と勝ち越した直後の打席では初球、低めのストレートを高々と打ち上げた。2死満塁から中堅左への大飛球は風にも乗り、走者一掃の適時二塁打となった。
「少しこすったのですが、センターを中心に打とうとした結果です。調子がいい時は大きな当たりが逆方向にも出る。今の状態としては70%。残りの30%はもっとしっかりした打球を打てるという部分です」
高校通算62本塁打の真鍋は、同じく史上最多とされる140発を記録している佐々木麟太郎内野手(花巻東)、同31発の佐倉侠史朗内野手(九州国際大付)と、同じ左の大砲として1年生の時から比べられながら成長してきた。「気にはしていない」という“ライバル”の打撃から、知らず知らずのうちに大きなヒントを得ていた。