慶応が107年ぶり夏の甲子園V 史上最大ブランク…大応援団を背に仙台育英に“リベンジ”
丸田が先頭打者弾、初回に2点を先制
第105回全国高等学校野球選手権大会は23日、阪神甲子園球場で決勝が行われ、慶応(神奈川)が仙台育英(宮城)に8-2で勝利し、1916年の第2回大会以来107年ぶりとなる夏の頂点に立った。
初回、丸田が相手先発・湯田の5球目を捉えて右翼スタンドへ先頭打者本塁打を放った。その後は、2死一、三塁から渡辺が遊撃と中堅の前に落ちる適時打を放ち、2点目を奪った。2回にも丸田の適時打で得点。その後2点を返されたが、5回には福井、代打・安達、八木に適時打が飛び出すなど、一挙5点を奪って突き放した。
投げては先発した2年生の鈴木が4回2失点。5回からはエース小宅がマウンドに上がり、昨夏王者の反撃を許さなかった。三塁側アルプススタンドの応援団からの大声援を後押しに、ついに2度目の日本一をつかみ取った。
慶応は、今春の選抜で仙台育英と対戦も、延長の末に1-2で敗戦。相手の高橋、湯田といった投手力に圧倒され、以降は打撃練習を行う際にも仙台育英の投手を基準とし、レベルアップを図ってきた。
その後は春季神奈川大会を制し、今夏の神奈川大会では、準決勝で東海大相模に12-1でコールド勝ち。決勝では昨秋の神奈川大会決勝で敗れた横浜相手に9回まで2点ビハインドも、3点を奪って逆転し、甲子園出場を決めた。
甲子園では北陸(福井)、広陵(広島)、沖縄尚学、土浦日大(茨城)を撃破。決勝の舞台で、仙台育英にリベンジを果たした。
今年の慶応は、主将の大村昊澄(3年)を中心に「高校野球の常識を変える」というスローガンを掲げてきた。選手一人一人がそれぞれの頭を使って考え、プレーする。今大会は、同校の長年の伝統でもある“自由な髪型”も話題となった。
(Full-Count編集部)