大谷翔平に迫られる決断 打撃3冠王争いも右肘靭帯損傷…即手術で今季終了の可能性

レッズとのWヘッダー第2戦に出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
レッズとのWヘッダー第2戦に出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

投手・大谷は右肘靭帯損傷で今季絶望、エ軍PO争い脱落で即手術の可能性も

 エンゼルス・大谷翔平投手が右肘の内側側副靱帯を損傷し、投手では今季絶望となった。23日(日本時間24日)に本拠地で行われたレッズとのダブルヘッダー第1試合に「2番・投手」で投打同時出場したが、2回途中で緊急降板。ペリー・ミナシアンGMは第2試合後に会見を開き、今季の残り試合で登板させない方針を示した。

 投手・大谷は今季絶望――。ショッキングなニュースとなったが、果たして今後どうなるのか。まずは右肘靱帯の状態か。球団は「右肘内側側副靱帯の損傷」とだけ発表し、部分断裂かなどの損傷の程度や全治についての言及はなかった。ミナシアンGMによると、大谷はこれからセカンド・オピニオンを受け、代理人を務めるネズ・バレロ氏らと今後の方針を決めるという。

 ロサンゼルスには肘の手術の権威として知られ、2018年10月のトミー・ジョン手術を担当したニール・エラトラッシュ医師がいる。チームがニューヨークへ移動する24日(同25日)に同医師のセカンド・オピニオンを受けることになりそうだが、手術がマストなら、どんな決断を下すのか。

 2018年に右肘靱帯を損傷した際は9月上旬に靱帯損傷が発覚。しかし、シーズン終了後の手術でも指名打者なら来季開幕に間に合うとの見込みから、打者としてのプレーを続け、手術を受けたのは全日程終了後の10月1日(同2日)だった。同年9月に行われた会見では手術までの経緯を明かすと同時に、手術の可能性に直面した際のプレーヤーとしての思いを語っていた。

「100%、自分が投手としてパフォーマンスを発揮できる状態なのか。(手術を)しないならしないに越したことはないと思いますけど、それで自分の100%が出せるならやらない方がいいと思うんですけど、そうではないと思った」

 しかし、2018年の右肘手術から打者復帰したのは約7か月後、2019年5月7日(同8日)の敵地・タイガース戦だった。チームはマイク・トラウト外野手の負傷者リスト入りを決め、すでにポストシーズン進出の望みは絶たれた状況。かねてから試合出場への思いは強く、打者としては打撃3冠王を狙える位置にいるが、来季へ万全を期すなら……。手負いの状況で打者出場を続けても、一方で即手術に踏み切る決断を下しても。どちらになってもおかしくない。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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