NYがまるで本拠地に…靱帯損傷の大谷翔平に集まる注目 現地メディアも驚き「初めてだ」
右肘の靱帯損傷が公表されてから初の試合…第2打席で二塁打を放つ
■エンゼルス 3ー1 メッツ(日本時間26日・ニューヨーク)
エンゼルスの大谷翔平投手は25日(日本時間26日)、敵地・メッツ戦に「2番・指名打者」で出場。3回に右越えの二塁打を放つなど、2打数1安打3四球だった。右肘の靱帯損傷が公表されてから初の試合ということもあり、球場には60人以上の報道陣が詰めかけた。
この日、日本の文化や伝統を祝う「Japanese heritage day」として開催された試合。「ウォールストリートジャーナル」ら経済紙も記者を派遣していた。普段は自由席のプレスボックスが、全席指定。地元メディアの記者も「こんなことは普段なかった」と驚いていた。
試合前のエンゼルス側のクラブハウスは記者でごった返し、一部の記者は外の廊下から中を見渡した。メッツのバック・ショーウォルター監督の会見も、大谷と先発・千賀滉大投手の対戦に対する質問が飛び交っていたという。試合では、大谷の名前が呼ばれると大歓声。9回2死一、三塁の好機で申告敬遠で歩かされた際のブーイングは、まるで本拠地のようだった。
今季の開幕前、メッツはジャスティン・バーランダー投手、マックス・シャーザー投手、千賀ら大型補強を敢行したが、チームは低迷。トレード期限前に売り手になり、主力を大量放出した。今オフ、大谷のFA争奪戦に参加するためとの見方もあるが、この日ファンからは「Sign with the Mets」「Future Mets」と異例のチャントが起きていた。
大谷は23日(同24日)に右肘の靱帯損傷が発覚し、今季残り試合に投手としては出場しないことが決まった。一部では、手術の可能性も示唆されている。ただ、ニューヨークの“異常な注目度”は、たとえ打者だけだとしても大谷の加入を大歓迎しているようだった。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)