“ロン毛グッズ”完売も…悪夢の6失点「僕の実力不足」 待ちに待った光景も無念
一ゴロ失策にパスボールも絡み、4回に一挙4点を失った
■ソフトバンク 6ー2 西武(2日・ベルーナドーム)
西武は2日、本拠地・ベルーナドームで行われたソフトバンク戦に2-6で敗れた。先発のエース・高橋光成投手は5回8安打6失点(2自責点)で8敗目(9勝)を喫した。今季は順調に白星を積み重ね、2桁勝利を目前にしているが、8月12日に発熱し「特例2023」で出場選手抹消。復帰戦となった8月26日の前回登板(日本ハム戦)でも5回7失点KOされており、2戦連続の大量失点となった。
悪夢のようなイニングだった。1-1の同点で迎えた4回の守備。先頭のソフトバンク・近藤健介外野手の強い当たりのゴロを、一塁の渡部健人内野手が弾き出塁を許す(記録は失策)。これをきっかけに無死満塁のピンチを背負ったが、上林誠知外野手をフォークで二ゴロで仕留め、三塁走者を本塁で封殺して一息ついた。
ところが、続く野村勇内野手への初球、内角低めの149キロ速球を、捕手の古賀悠斗がパスボール。ナチュラルに沈んだ球にも見えたが、手痛いバッテリーエラーで勝ち越しされた。さらに野村勇に右犠飛、続く9番・甲斐拓也捕手に左翼席へ9号2ランを浴び、この回一挙4点を失った。
高橋は味方の守備の乱れを言い訳にせず、「あの場面(4回)で粘れなかったのは、僕の実力不足。なんとしても抑えなきゃいけない場面だったと思います」と責任を背負った。
一方、松井稼頭央監督は「(4回は)満塁でよくセカンドゴロを1つ取っただけに、次の打者に対する初球は、パスボールを含めてもったいなかった」と振り返り、「それは本人が一番わかっていること。試合の中で得る経験は、いいことも反省することも非常に貴重だと思う。また練習を積み重ねていくしかない」と評した。そして「光成の球自体は、前回登板も悪いとは思わなかったし、エースですから、次はしっかり準備してやってくれると思います」と前向きに受け止めた。
「なりきりヘアーキャップ」は球場内で1日で約300個が売れた
1日には、ロン毛の高橋と今井達也投手をフィーチャーした「チームロンゲ」グッズが発売され、この日のスタンドには、後頭部に約30センチの金髪が付いた「なりきりヘアーキャップ」をかぶったファンの姿が目立った。
ベルーナドーム内のグッズショップでは、この日だけで約300個が完売。オンラインショップでも売り切れとなり、次回再入荷未定の大人気ぶり。球団サイドは「予想以上にファンの心に刺さったようです」とホクホクだ。
高橋も「この日を待っていました。満員のお客さんが“なりきりキャップ”をかぶって応援してくれたら、どんな光景になるのかなと、すごく楽しみにしています」と張り切って臨んだマウンドだったが、結果的に期待を裏切る形になり、試合後は「(完売は)ありがたいです」と少し申し訳なさそうに微笑んだ。ロン毛人気を一層盛り上げるためにも、次回登板こそ10勝到達が求められる。