大谷翔平が残留しても…エ軍の「暗い未来」 年俸56億円のレンドン、山積みの問題点

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

73勝89敗に終わり9年連続PO進出逃す…3日にはネビン監督退任を発表

 大谷翔平投手の所属するエンゼルスは、2日(日本時間3日)にフィル・ネビン監督の退任を発表した。今年もポストシーズン進出を逃して低迷するチームについて、米最大の移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」は「不確実で暗い未来」と予想した。

 今季はトレード期限までに大型補強を行った。しかしそこから失速し、結局は73勝89敗、勝率.451で地区4位に終わった。「ネビンとエンゼルスにとって残念なことに、今季も例年と同様、期待外れの結果に終わった。エンゼルスは、オオタニがFAになる前の最後のシーズンで勝負に出た。まずまずのスタートを切り、最初の4か月はいずれも5割をわずかに上回る成績だったが、球宴後から8勝3敗となったことで、ルーカス・ジオリト、レイナルド・ロペスを獲得して、今すぐ勝つというアプローチをさらに推し進めた。これにより20年ぶりに贅沢税のラインを越えた。しかしこのトレードの直後、ポストシーズンへの期待は崩れ去った」と惨状を説明。

 今度は8月下旬までに多くのベテラン選手をウェーバーにかけてぜいたく税の基準額を下回るべく動いたが「成功したかどうかは不明である。エンゼルスのシーズン最後の2か月は、17勝36敗。このような状況では、球団が監督を変えることは、驚くべきことではない。特にネビンは契約満了だった。同時に、監督にどの程度の責任があるかを判断するのは難しい。エンゼルスは成功を収めることなく、監督を変えてきた」と“擁護”する。

 現にマイク・ソーシア監督が18年限りで退任した後、ブラッド・オースマスとジョー・マドンが指揮を執ったが、勝ち越したシーズンはなかった。2015年以来、5割を超えた成績を残したことがなく、9年連続でプレーオフ進出を逃している。これはタイガースと並び、現在継続中の記録としてはメジャー最長だ。

「この状況は、不確実で暗い未来によってさらに悪化している。エンゼルスは今オフ、オオタニを失う可能性に直面している。確実にメジャーリーグ史上最高額となるだろう契約でオオタニと再契約できたとしても、来季、彼が投手として登板する可能性は低い」。そしてマイク・トラウトは今季も故障に苦しみ、アンソニー・レンドンは3年契約を残して毎年、年俸3800万ドル(約56億7000万円)を払わなければならないなど、マイナス要素が多くある。

 若手のザック・ネトやローガン・オハッピーが台頭し、新人のノーラン・シャヌエルも奮闘。パトリック・サンドバルとリード・デトマーズは有望なローテーションの一角として「エンゼルスにもポジティブな要素がないわけではない」という。「それでも、全体的に見れば、平均以下の才能の集団だ」と厳しかった。そんな中で大谷を失うとなれば「エンゼルスは、ア・リーグ西地区のアストロズ、レンジャーズ、マリナーズを上回るには苦しい戦いが続くことになるだろう」。暗い未来を打破することはできるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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