年俸20億円打者の一方…元新人王は戦力外 3球団競合も苦戦、2015年ドラ1の“現在地”

阪神・高山俊、巨人・オコエ瑠偉、Rソックス・吉田正尚、中日・小笠原慎之介(左上から時計回り)【写真:荒川祐史、矢口亨、ロイター】
阪神・高山俊、巨人・オコエ瑠偉、Rソックス・吉田正尚、中日・小笠原慎之介(左上から時計回り)【写真:荒川祐史、矢口亨、ロイター】

鷹・高橋純は2年連続、燕・原は8年目で初の1軍登板なしに終わった

 10月から始まった戦力外通告では、これまで80人近くの選手が通告を受けている。戦力外通告を受けた選手の中には2015年ドラフト1位の阪神・高山俊外野手、広島・岡田明丈投手の名前もあった。高山は2016年に136安打を放ち、セ・リーグ新人王を獲得。岡田は2017年に12勝をあげリーグ連覇に貢献するも、ここ数年は不振が続いていた。高山と岡田と同じ2015年に指名されたドラフト1位選手の現在地を紹介していく。(成績は10月4日時点)

 同年ドラフト1位の野手の代表格は、オリックスに入団した吉田正尚外野手。青学大から入団し、1年目から主力として1軍で活躍。3年目に初めて規定打席に到達すると、2020年以降、首位打者を2度、最高出塁率を2度獲得し、オリックスのリーグ制覇に貢献した。2023年からはレッドソックスと5年総額9000万ドル(約126億円)の大型契約を結んだ。今季は打率.289、15本塁打、72打点とメジャー挑戦1年目から存在感を示している。

 投手の代表格はDeNAの今永昇太投手だ。入団以来、先発ローテーションの一角を担い、昨年はノーヒットノーランも達成。8年目の今季も先発陣の柱として活躍し、7勝をあげて防御率2.80。174個の三振を奪い、プロ初となる最多奪三振のタイトルを獲得した。

 昨年初の2桁勝利を飾った中日・小笠原慎之介投手は、今季チーム最多タイの25試合に先発し、チームトップの投球回(160回2/3)を投げ、7勝をあげた。二刀流への挑戦を諦めない日本ハム・上原健太投手は、投手では19登板で4勝。打者では4打数1安打だった。

 一方、苦しい日々が続いている選手もいる。昨オフの現役ドラフトで楽天から巨人に移籍したオコエ瑠偉外野手は今季、4年ぶりの本塁打を放つも8月上旬以降、2軍生活が続いた。ロッテ・平沢大河内野手は57試合で打率.170、3本塁打に終わった。また、ヤクルトの原樹理投手はプロ8年目で初めて1軍登板なし。同年ドラフト最多3球団が競合したソフトバンク・高橋純平は2年連続で1軍登板がなかった。

 巨人・桜井俊貴投手は2022年、西武・多和田真三郎投手(富士大)は2021年に戦力外通告を受けており、高山と岡田を含めると、2015年ドラフト1位選手のうち4人が第2の野球人生を歩むこととなる。

(Full-Count編集部)

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