大谷翔平の“後払い”で税収140億円失う可能性 州当局が法改正訴え「議会が対処すべき」

ドジャース・大谷翔平(右)と代理人のネズ・バレロ氏【写真:Getty Images】
ドジャース・大谷翔平(右)と代理人のネズ・バレロ氏【写真:Getty Images】

カリフォルニア州会計検査官のマリア・コーエン氏が主張

 ドジャースが大谷翔平投手と結んだ10年総額7億ドル(約1010億円)の契約は、97%に当たる6億8000万ドル(約980億円)が後払いとなる超異例の形式となった。これに“異議”を唱えたのは、米カリフォルニア州だ。後払いにより多額の税収を失う可能性があり、州の会計検査官のマリア・コーエン氏が「対処すべき」であると法改正を訴えた。

 地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」の記事によると、コーエン氏は8日(日本時間9日)に「アメリカ連邦議会は、ショウヘイ・オオタニがカリフォルニア州で多額の税金を払わなくてすむような抜け穴に対処すべきである」と訴えた。大谷の6億8000万ドルは契約が満了した11年目以降に払われる。

 カリフォルニア州は税率が高い州としても知られる。カリフォルニア州雇用経済センターの試算では、現行の法律で大谷が11年目以降に帰国や他の州へ移籍した場合、州は推定9800万ドル(約141億円)の税収を失う可能性があるとしている。

 コーエン氏は「現行の税制は、最高税率層に属する幸運な人々に対して無制限の後払いを認めており、税制システムに大きな不均衡を生み出している」と言及。「最も裕福な個人に対しての後払いに合理的な上限がないことは、所得の不平等を悪化させ、税の公平な分配を妨げている。この不均衡を是正するために迅速かつ断固とした行動を取るよう連邦議会に対し強く求める」と訴えた。

(Full-Count編集部)

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