大谷翔平に「100盗塁してほしい」 80台でも偉業…同僚願う大記録の“難易度”は
日本人最多盗塁はイチローの56…ド軍最多はモーリー・ウィリスの104
ドジャース・大谷翔平投手は6日(日本時間7日)、アリゾナ州グレンデールで行われたホワイトソックス戦に「2番・指名打者」で先発出場。2回に今季初盗塁をマークした。試合後、3番のフレディ・フリーマン内野手は「毎回、僕はボールを見送るよ。彼が100個盗塁を決めてくれるといいね」とコメント。“大台”到達の願いを込めたが、果たしてその難易度はいかほどだろうか。
メジャーリーグの歴史上、100盗塁以上は計21度。1887年のハフ・ニコルが記録した138個を歴代1位とし、20世紀以降では1982年のリッキー・ヘンダーソンが記録した132個が最多となっている。1985年にルーキーイヤーのビンス・コールマンが110個を決め、そこから3年連続で100の大台を突破。しかし1987年のコールマンを最後に100盗塁を決めた選手はいない。90はおろか80盗塁以上で見ても、1988年のヘンダーソン(93個)を最後に35年間、未踏の領域となっている。
盗塁減少の要因には、投手のクイックなどの技術的な進化に加え、統計学的データに基づいた際に有効な戦力と見なされなくなったことも大きい。しかし、昨シーズンのMLBでは、投手の牽制回数の制限やベースの拡大が導入され、企図数は前年の3297→4369へ、成功数も前年比40%増。ロナルド・アクーニャJr.外野手(ブレーブス)がメジャー14年ぶりに70盗塁(73個)を決め、史上初の40本塁打70盗塁を達成したことも記憶に新しい。
となれば、今季は打者に専念する見込みの大谷にも盗塁増加が期待されるが、過去の100盗塁以上の選手やアクーニャJr.のほぼ全員が1番を打っていた。今季は2番ないし3番を打つとされる大谷は、打席数を稼ぐ意味で難易度が上がってくる。
しかし、オフは走塁改革を標榜して下半身のトレーニングを強化。この試合では浅いフライで一塁から二塁を陥れる場面もあった。日本人では2001年イチローの56個、ドジャースでは1962年のモーリー・ウィリスの102個が最多だが、果たして大谷は、盗塁面でも新たに球史を名を刻むことができるだろうか。
(Full-Count編集部)