【高校野球】投手転向1年での甲子園完封劇 上田西2年生エースの快投に指揮官も驚き

指揮官の信念が導いた甲子園初勝利、昨秋ショートから転向の右腕が6安打無四球で今大会完封一番乗り

 第97回全国高校野球選手権大会は6日に開幕し、第3試合では2年ぶり2度目の出場となった上田西(長野)が宮崎日大(宮崎)を3-0で破り、甲子園初勝利を挙げた。主役は、昨秋に本格的に投手に転向した168センチの2年生エース草海光貴。6安打無失点無四球と快投し、“投手歴1年”で甲子園初完封を果たした。

 試合後、上田西の原公彦監督は「ここまでやれるとは思ってなかった。ストレートも変化球もコントロールが素晴らしかった。ベンチを何度も見ていましたけど、今日は代えるつもりはなかったです。95点です」と大舞台での快投を絶賛した。

 草海は初回から宮崎日大につけいる隙を与えず、初めて連打を浴びたのは7回。しかし、冷静な投球で得点を許さない。ピンチの目を摘むフィールディングの良さも光り、今大会初完封となった。

 それもそのはず。原監督は「(草海は)もともとショートをやっていて、ショートから素晴らしい送球を投げていたんです。それで新チームで上級生に投手がいなかったこともあって『僕がやります』ということになった。もともとバント処理がうまい。特に三塁への送球がいいんです」と言う。

 草海は中学時代に投手を務めていたものの、高校入学後は主に野手だった。野球センス抜群の細身の1年生(当時)をエースに抜擢した指揮官の目に間違いはなかった。

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